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2008年1月27日 (日)

脳科学から見た仕事の効率化

脳科学者、茂木健一郎氏によると、一生懸命考えていた難しい問題が解けた時、人は喜びを感じ、この時、脳の中では、「ドーパミン」という物質が分泌されるという。
そして、このドーパミンが分泌されると、この時どんな行動をとったかが記憶され、更にこの快感を再現しようと、ドーパミンを分泌するために神経細胞がつながり、新しいシナプス(神経回路網)が生まれる。これが学習のメカニズムであるというのだ。

そして、脳が喜ぶ3つのしくみとして、①強化学習により脳を強化する、②タイムプレッシャーにより脳の持続力を鍛える、③瞬間集中法(スピード・分量・没入感)を習慣化する、を挙げている。

①については、人間のやる気は、その人が好きなことをして、人からほめられたり、人から認められるという肯定的なことから生まれる。そして大切なのは、強制でなく、自発的にさせることが大切である。また、できることは続けても脳は喜ばない、苦しければ苦しいほど、成し遂げられた時、その後の喜びは大きく、脳はより強化されると、茂木氏は述べている。

企業における業務に当て嵌めてみると、例えば、現場で改善を行う場合、経営者や管理者からの一方的な命令ではなく、働くメンバーが一人ひとり仕事に愛着を持ち、自分達がやらなければならないと意識して、自発的に困難な課題の改善を推進する。そして改善が上手く行けば経営者の側から感謝の行動が示される、といったことが必要だということだ。

②については、自分の作業に時間制限を設けることだと茂木氏は述べている。

同様に、これを企業に当て嵌めてみると、経営者や管理者から強制されず、自ら目標を掲げてスケジュールを作成すること、などを意味する。そして、楽しくやることが大切だ。そのためには職場環境への配慮も必要だ。

③については、文字通り、集中してものごとをやることの必要性を述べている。

いずれにしても、「自発的にする」ということが、キーワードであり、人の能力を向上させ、仕事の効率化につながる。

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