アメリカ大統領選挙(改訂版)
バルク・オバマとヒラリー・クリントンが民主党大統領候補をめぐって激しい接戦を繰り広げている。
どちらが大統領になっても、史上初めての黒人大統領、あるいは、史上初めての女性大統領となり、何らかの変化を与えてくれるという期待感がある。
そして、双方とも、ブッシュという、世界の安定と平和を求める政治理念をもたないエゴ丸出しの現大統領と比べると、はるかに政治理念が崇高であり、善政を行ってくれるであろうという期待感を持てる。
ソビエト連邦が崩壊し、東西の冷戦が終わったのは良いが、これを資本主義が共産主義(社会主義)に勝利したと解釈し、それ以降、資本主義体制が最も良い体制だとする考えが資本主義の驕りにつながり、多くの社会問題を惹き起こしている。(注:ソ連の共産主義(社会主義)はいわゆる全体主義で、個人の自由と尊厳を認めない偽の社会主義であったが)
市場原理主義への妄信、企業は株主のものだという愚かな考え、社会的な責任は無視しても金儲けが第一だ、というようなことが世の中を狂わせている。
このようなアメリカ発信の愚かな流れを新しい大統領は断ち切って欲しいものだ。更に、世界の警察という立場をやめ、他国への干渉をやめ、各国の自主性に委ねる政策を実施して欲しいものだ。イラク戦争は完全な失敗であった。
アメリカでも、建国当時は、完全とは言わないが、ワシントン、リンカーンの様な時代はもう少し純粋な民主主義思想に基づく政治が行われていた様に思う。
また、アメリカが、ナチのファシズムからいわゆる自由主義国を守るため主導的な役割を果たしたことは評価できる。その後、次第にその政策が悪くなって来た。ベトナム戦争、イラク戦争、と。特にブッシュが大統領になってからは特にひどい。
どの国でも、自国の利益を守らなければならないが、それは他国との共存共栄を考慮してのものでなければならない。最近のアメリカは自国の利益優先という立場を鮮明にしている。利益優先主義は、国家であれ、企業であれ、その品格を失わせる。
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コメント
初めまして
「平和を求める方向、市場原理主義に歯止めを、世界の警察を止める」という点については、同感です。
しかし、今回の予備選段階では、これらの点があまり政策論争の中心になっていないような気がします。
投稿: ふる | 2008年2月19日 (火) 15時07分