「何でも東京」 この流れを断ち切ろう!
先日、日清食品が本社機能を大阪から東京に移すと発表した。
悲しいことである。経済の東京への集中は避けなければならない!
これは、大阪に限っての話ではない。関西、九州、四国、等、いずれの企業であろうと、それぞれの企業は、自助努力もあるが、それぞれの郷土で育てられ今日に至っているのである。
それ故に、地元への義理がある。その企業が存在するということで地元のイメージを高揚させる、雇用を通じて地元に貢献する、こと等が望まれるのだ。
日清食品の亡き創業者も今回の事態を嘆き悲しんでいるだろう。
このように考えていると、以前、私が書いたホームページの記事を思い出した。
和歌山県に島精機製作所という世界に君臨する会社があることをご存知の方もおられるであろう。
横編機ニット技術、デザインシステムの分野で世界の首位を行く総合メカトロニクス企業だ。現在、工業用編機での世界シェアは65%にもなる。
アパレルメーカーでもないのに、ミラノで開かれた編機の国際見本市に200着以上の自社製“縫い目無し”ニット服を持ち込んでアパレル関係者の度肝を抜いたと言われる。
その会社の社長、島正博さんは苦労人で、リーダーシップが強烈な人である。
新聞記者のインタビュー「ビジネスの相手は世界ということですが、和歌山という土地では不利なのではないですか?」という質問に答えて、
「育ててくれた地元を離れることは出来ない。それに経営面でも開発、製造、営業など全部門を一箇所に集めた方が意志統一がしやすい」と答えている。
また、個人的にも富を得たが、お金を持っているのは好きでない。豊かになったとおもったら、そこで成長がとまってしまいそうになる。だから散在する。ということで京都に新設の短大が資金難と聞き、家を建てて残った全額を寄付したりしている。
郷土愛、地元愛というのが感じられてほのぼのとした感じがする。
私の過去の記事 「和歌山県を根拠地として世界に君臨する島精機製作所の発展を支えて来たものは何か」もご覧下さい。
八木芳昭:
八木経営システム研究所
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