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2008年3月 4日 (火)

仕事と生活の両立を!:ワーク・ライフ・バランス/残業

ワーク・ライフ・バランスとは、“仕事と生活双方の一方に偏らず、双方を調和させ、充実させること”といえる。要は、人間的な生活を維持しつつ仕事をすることである。

今後、労働力人口が減少し続ける中、企業が優秀な人材を確保するには、ワーク・ライフ・バランスへの取り組みが必要だ。

先日、仲間とワーク・ライフ・バランスを損なう原因のひとつとなっている“残業”について議論した。残業は最近、偽装管理職問題でも採りあげられている。


その時、仲間の一人から出てきた意見の中に、“残業は、会社における仕事のやり方や組織・人の様々な問題を隠蔽する”というのがあった。

残業が多いのには、種々の原因があるからである。この原因を究明することにより生産性をあげることができる。しかし、そのチャンスを残業が潰しているということだ。

我が国においては、一般的にホワイトカラーやサービス業の生産性が低いと言われているが、その様子は、私のブログ(労働生産性の国際比較)で言及したとおりである。

さて、このような残業が多い原因を探るには、経営者及び社員が一丸となってKJ法などを使って、意見を自由に述べ合うことが必要だ。問題解決の第一歩は、このように事実を把握することなのである。


例えば、

①仕事が能力と比較して多すぎる。 ②やる気(モチベーション)が欠如している。③上司の目を気にして付き合いで残業している。④仕事のやり方が標準化されていない。

⑤職場環境:電話で話す人の声が大きく、仕事が中断される。⑥職場において私語や無駄話が多く、集中力がかき乱される。⑦顧客との関係で、無理な短納期の注文をとった。

⑧供給元からの納品が遅れたので、やむを得ない残業が発生した。
などなど、である。

これらの原因の解決策としては、社内で解決できるものが多いが、⑦⑧のように、顧客や供給者との協力により解決しなければならないものもある。そして解決できればよいが、解決できない場合が多い(特に立場の弱い中小企業は)。

サプライチェーン上、立場が弱い企業は、立場の強い大企業等の犠牲になり、顧客を失うことを恐れるがゆえに、納期上無理な注文を引き受け、残業を余儀なくされることが多い。

最近、CSR(企業の社会的責任)の観点から、立場の強い企業の横暴を監視し、弱い企業の立場に立って行動するよう指導する動きがあることは良いことである。


このような問題を解決するには、企業のトップが強い決意で残業をなくすようリーダーシップをとること(例えば、夜、時間が来れば消灯する、等)も勿論必要だが、個別の企業だけでは解決しないので、政治がしっかりとしなければならない。

西欧におけるように、残業を規制し、残業への罰則を課すような社会システムをつくる必要がある。

八木芳昭
     ウエブサイト(八木経営システム研究所):
       http://homepage3.nifty.com/yagikeieioffice/
     ブログ http://yagikeieioffice.cocolog-nifty.com/blog/

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