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2008年5月16日 (金)

人間成長の条件

柔道の古賀稔彦さんと言えば、1992年のバルセロナピックで、試合前日10日前に大怪我したのにもかかわらず、その苦痛を乗り越えて金メダルを獲得し、当時の日本中の感動を呼んだ人だ。

その後、古賀さんは指導者として日本女子柔道チームの強化コーチを務めるかたわら、子供の人間育成を目的として、町道場「古賀塾」を開設している。コーチとしては、アテネ五輪金メダリスト谷本歩美選手、等を育てている。

その古賀さんを昨日テレビで拝見した。その時、古賀さんが言っておられた中で、2つのことが記憶に残った。

ひとつは、強くなる選手になるために必要なことは何ですか?という質問に対して、古賀さんは、“素直さですね”と簡潔に答えている。

強くなる選手の共通点は、自分の欠点や弱さを素直に認めて、人のアドバイスを取り入れて、直ぐに反省する者らしい。これは当たり前のことかもしれないが、スポーツに限らず、あらゆる分野について言えることであろう。

潜在的な能力を充分もっていながら、頑なに自分の殻に閉じこもり、人のアドバイスを聞かず、従って大成せず消えていった人を多く見てきた。

企業の経営者についても同様なことが言えるようである。自分だけの世界に閉じこもって他人のアドバイスや部下の意見を無視して経営を行っている経営者には、成功した人は非常にまれだ。

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もうひとつは、日本における柔道において、男子と女子では、今後どちらが強くなりますか? という質問に対して、古賀さんは迷わず “女子ですね” と答えている。

その理由は、男子においては、従来は、精神力=根性 を植えつける訓練が大きな役割を果たしてきたが、最近はそのような訓練は、時代逆行的なものとして採用されなくなってきたことが大きな原因らしい。即ち訓練が甘くなったということだ。

また、男子は権威に弱いという悲しい習性を持つ? 例えば、柔道で、白帯の者が黒帯の者と対戦する時、最初から勝てないと思って萎縮してしまう。

ところが女子は、あまり権威というものを意に介さないという。相手が黒帯であろうと、同じ女性同士の戦いという平等な意識で “女の闘い” に臨むということだ。

本当にそうなのかは私には分らないが、これもスポーツの世界に限らず、政治、企業経営の世界においても、最近の男性の“ひ弱さ化”の傾向をみると古賀さんのいうことが、成る程と思われるのである。

従って、男性は、このような不利な環境を自分で克服することが必要だ。

著者HPhttp://homepage3.nifty.com/yagikeieioffice/




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