北京オリンピック雑感
中国・北京でのオリンピックは政治や地球環境など、様々な問題を抱えながらもなんとか無事に終ったことは喜ばしいことである。
今夏の後半はテレビでのオリンピック観戦に明け暮れた感がある。たかがオリンピックと言ってしまえばそれまでだが、今回のオリンピックを観て感じたことは実に様々である。私自身の備忘録として遺しておきたい気持ちが生じた。
◇開会式・閉会式
素晴らしい演出で立派過ぎるほどであった。しかし、共産主義政権下での商業主義をあらわにした催しは矛盾に満ちたものであり、芸術性はあまり感じられなかった。人海戦術による空虚さを感じさせられた。
今後はもっと質素で人間的で温かみのあるものにすべきだと思った。
次回の開催国、イギリスの新聞・タイムズ紙やガーディアン紙が、次回のオリンピックで北京オリンピックを凌ぐ演出は無理だと言い放っているのはうなずける。
◇陸上男子100M
ジャマイカ、ボルト選手の100M、9秒69の記録(もう少し真剣に走っていれば更に良い記録が出たかもしれない)は、今後もボルト選手によって更新されるであろうが、
彼に続く選手は、20年程度後?でも現れないであろうと思う。
何故なら身長196cmという長身でありながら俊敏性を持ち合わせた人間は稀だからである。過去のトップレベルの短距離選手で、このような長身選手は存在しなかった。
◇女子ソフトボール
強豪アメリカを破っての優勝は見事であった。チームワークの良さと投手上野選手の頑張りによるものである。上野選手が3試合連続で投げきったことには大変感激した。
上野選手は毎日、500回の腹筋と500回の背筋をしているという。素質に加え、毎日の努力の積み重ねの必要性を教えてくれる。
また、変則的なトーナメント方式の故に負けたとも考えられるアメリカチームが日本チームの優勝を心から称えていた姿は微笑ましかった。
◇柔道
男子石井選手、女子塚田選手については先に記した。→ここをクリック
男子内柴選手の優勝は、3人の母(生みの母、育ててくれた母、現在の母)と奥さん・子供さんに捧げる金メダルであったという。
「僕のスポーツに対する想いは他のアスリートとは違うのです。僕の想いは家族を支えるためです」という彼の言葉は非常に印象的だ。(テレビ番組より)
その他、女子の谷本選手と上野選手が優勝した瞬間、喜びを表した姿が感動的であった。
◇女子サッカー
沢選手、池田選手を中心とした頑張り、初戦の敗戦から立ち直り、日本史上初めての4位入賞を成し遂げた意義は大きい。池田選手を支えた彼女の夫の思いやりは微笑ましい。
◇フェンシング
男子太田選手の銀メダル、女子菅原選手の日本選手初の7位入賞も素晴らしい。
◇陸上男子400Mリレー
塚原・末続・高平・朝原選手のトラック競技での人見絹江さん以来のメダル獲得も感動的だった。
◇女子バドミントン末綱・前田組 の4位入賞については先に記した。→ここをクリック
◇女子射撃
女子エアピストルで、現在紛争中のロシア、グルジア両国のロシア、ナタリア・パデリナ選手とグルジア、ニーナ・サルクワゼ選手が夫々銀、銅メダルを獲得し、仲良く健闘を称えあっている姿には感激した。
◇選手の選考問題、他
柔道の選手選考において、最終選考会の勝者が代表に選ばれないということは納得がいかなかった。例えば選考会で谷選手を破った山岸選手などは気の毒に思う。谷選手との実力の差が著しく大きいのであれば話は別だが、大差がない状況では、若手を育てるという必要性を、柔道連盟も谷選手も認識すべきである。谷選手の特別扱いは問題である。
また、マラソンの補欠を作っておきながら、補欠選手の出場の機会を奪った陸連の態度にも疑問を感じた。
by yagiyoshiaki:http://homepage3.nifty.com/yagikeieioffice/
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