美少年酒造㈱--風評被害による経営危機を克服
美少年酒造㈱は熊本県にある酒造会社だ。
私も時々この会社のお酒を飲んだことがある。
同社の起源は1752年(宝暦2年)に遡るという。時の肥後藩主細川重賢の命を受け、熊本の地で酒造を始めた。従業員50名の家庭的な老舗の酒造会社だ。
同社のスローガンは「1本1本に感謝を込めて出荷させていただく」で、お客様に「おいしい」と喜んで頂ける酒造りに精進しておられる。同社のホームページを見ると同社が追及する顧客志向の経営姿勢と品質向上への限りない想いが感じられる。
同社はこの度、三笠フーズによる事故米流通事件により多大な被害を受けた。三笠フーズの関連会社から事故米対象原料を全く知らずに購入していたからだ。
同社は素早くこれらの原料を用いた製品を自主回収したが、風評に悩まされ、売上は激減。会社は経営危機を迎えた。経営危機の理由は、酒店が風評を恐れて同社の酒を店頭においてくれなくなったからだ。
そこで同社は緊急の対策を協議。従業員全員の雇用を確保することを前提に、失われた信用を取り戻す為に必死の努力を続けた。特に営業員は各地の酒店を回り、失地の回復に必死に努めたという。その模様はテレビ番組「ガイアの夜明け」で放映されていた。
営業マンによる誠意と同社の経営姿勢の真摯さが酒店にも通じたのであろう。同社製品の安全も確認されたこともあり、最近、同社の製品が店頭に並べられるようになってきたという。
今回の事故米事件を契機として、同社が更に優良企業として発展されることをお祈りしたい。
by yagiyoshiaki:http://homepage3.nifty.com/yagikeieioffice/
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