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2008年12月22日 (月)

公益資本主義について

◆アメリカ発の金融危機は実体経済に波及し、我が国のみならず世界は未曾有の大不況を呈している。我が国においては、非正規社員の大量の切捨てが、トヨタや日産、キャノン、ソニーなどの大企業で行われており、寒い冬が始まろうとするのに無残に路頭に投げ出された多くの人々がいる。また、資金繰りが困難で倒産する中小企業が続出している。このような時期であるのに、自民党政権は迅速な対策を打たず無策振りを露呈している。いい加減に政権にしがみつかないで早急に解散して欲しいものだ。そして、政界再編により良識ある政権ができ、早く景気回復への対策をとって欲しい。

◆かっての我が国は、終身雇用制という良き日本的経営の下で、従業員の生活を保護し、家族的な雰囲気により経営者・従業員が協力して生産性の向上に励んできた。しかし、アメリカ発のグローバル主義に盲目に追従した結果、雇用の自由化などという理由で、このシステムは崩壊し、今や非正規社員が1/3を占めることになった。このままでは我が国を支えてきた労使の信頼関係に基づく協働システムは姿を消し、モノづくり日本の活力は失われていくだろう。

◆現在の世界は、ソビエト崩壊により、自由主義が全体主義に勝利したという点では喜ぶべきことであったかもしれないが、これにより資本主義の悪い面の傲慢さを露わにした。特にアメリカブッシュ政権の登場以降、この傾向は著しくなった。イラク国民に自由をという口実で、石油利権を求めて無意味なイラク戦争を行い、また一握りの富裕層を生み出す金融資本主義を放置した。ブッシュは史上、最低の大統領として歴史に刻まれるであろう。

今後は資本主義も、会社は株主のものという株主資本主義、市場原理至上主義を排し、社会民主主義も取り入れた新しい形の資本主義が求められるであろう。
今のような資本主義では、例えばアメリカにおいては、大企業の経営者の法外な報酬は、一般社員の100倍にも達しており、上位の1%に満たない人間が巨額の富を独占している。

先日、新聞を読んでいるとデフタ・パートナーズ グロープの原 丈人さんという方が「公益資本主義」を掲げて頑張っておられる記事が目にとまった。公益資本主義というのは、過度な利益追求を止め、多くの人が幸せになることを願うものである。会社は株主のものという考えに断固反対し、株主への配当を抑制し、内部留保を従業員への公正な分配と長期的な新事業開発に振り向ける。
原さんは、今、貧しいバングラディシュで遠隔教育や遠隔医療の事業を行いバングラディッシュのために貢献されているそうだ。

 by yagiyoshiakihttp://homepage3.nifty.com/yagikeieioffice/

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