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2009年1月

2009年1月26日 (月)

オバマ大統領就任演説を聴いて

オバマ氏の大統領就任演説を聴いて、一国の最高責任者の条件として、若さと人々を奮い立たせる信念に基づいた弁舌の力が必要であることを痛感させられた。

ところで、オバマ氏の演説は予想に反して地味であったが、現実を注視し、じっくりと耐え、再生への苦難の道を歩もうという姿勢は格調に満ちていた。

この演説の直後、ニューヨーク株式市場は暴落し低迷しているが、元々株式投資というのは一般大衆の意向を反映するものではなく、一部の限られた富裕層の意向を強く反映するものであるが故、悲観的に見る必要はないのではないか。また、短期的にしか経済を考えない一部の投資家の意向も強く反映しているのであろう。

何事も長期的に見ることが必要だ。オバマ氏の登場で、世界の争いが沈静化し、平和な世界になれば、経済も安定し、皆が適度の豊かさを感じる世の中になるのではないか。一部の強欲な者が他者を犠牲にして潤う世界にしてはならない。


さて、オバマ演説から私が気に入ったフレーズを書き留めてみた。
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経済はひどく疲弊している。それは一部の者の強欲と無責任の結果だが、私達は全体として、困難な選択を行って新しい時代に備えることができなかった結果でもある。

・・・・これらの難問は現実のものだ。深刻で数も多い。短期間で簡単には対処できない。しかし、アメリカよ、それは解決できる ・・・・今日、私達は、長らく我が国の政治の首を絞めてきた、狭量な不満や口約束、非難や古びた教義を終わらせると宣言する。

私達の能力は衰えていない。ただ、同じところに立ち止まり、狭い利益を守り、不快な決断を先延ばしする時代は明らかに過ぎ去った。私達は今日から、自らを奮い立たせ、ほこりを払い落として、アメリカを再生する仕事を、もう一度始めなければならない。

富を生み出し、自由を広めるという市場の力は、比類なきものだ。しかし、今回の経済危機は、市場は注意深く見ていないと、制御不能になるおそれがあることを、私達に思い起こさせた。また、富者を引き立てるだけでは、国は長く繁栄できない、ということも。

先人達がファシズムと共産主義を屈服させたのは、ミサイルや戦車によってだけではなく、頼もしい同盟国と強固な信念によってでもあることを思い起こしてほしい。・

私達の多様性という資産は、強みであり、弱点ではないからだ。私達の国はキリスト教徒、イスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、そして無宗教者からなる国家だ。世界のあらゆる所から集められた全ての言語と文化に形作られたのが私達だ。・・・・イスラム世界に対して、私達は、共通の利益と相互の尊敬に基づき、新たな道を模索する・・・・・腐敗と謀略、反対者の抑圧によって権力にしがみついている者達は、歴史の誤った側にいることに気づくべきだ。そして握り締めたそのこぶしを開くなら、私達が手を差し伸べることを知るべきだ。

・・・・私達はもはや国外の苦難に無関心でいることは許されないし、また影響を考えずに世界の資源を消費することも許されない・・・・・

最も苦しい局面を乗り切るのは、堤防が決壊した時に見知らぬ人を招き入れる親切心であり、友人が仕事を失うのを傍観するよりは自分の就業時間を削減する労働者の無私の心だ。

今、私達に求められているのは、新たな責任の時代だ。それは、一人ひとりの米国人が、私達自身や我が国、世界に対する責務があると認識することだ。その責務は嫌々ではなく、むしろ困難な任務に全てを投げ打つことほど心を満たし、私達米国人を特徴づけるものはないという確信の下に、喜んで引き受けるべきものだ・・・・・・
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2009年1月25日 (日)

朝青龍の復活

朝青龍が優勝決定戦で白鵬を破り復活の優勝を果たした。場所前、ある意味では四面楚歌の下で、進退を問われながらの苦しい道のりであった。千秋楽、敗れた白鵬も本割では朝青龍を破り面目を保った。今後、二人の横綱を中心に相撲界を盛り上げて行って欲しいものだ。

優勝インタビューで、「モンゴルに帰ると心配しているファンがいるが」という質問に「私は日本が好きだからそんなことはないです」と答えているし、また、NHKでのインタビューでも、「場所前はかなり不安であったと」いう気持ちを正直に述べている。彼は高慢だと言われているが実は無邪気な好青年なのだ。

大関陣が物足りない今日、朝青龍抜きでは相撲界は成り立っていかない。非難されている品格面を反省して、もう暫く相撲界を支えて行って欲しい。
この度の復活を心からお祝いしたい。

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2009年1月18日 (日)

「経営の見える化」セミナー

先日、久しぶりに滋賀県の草津へ行った。草津商工会議所で行われたセミナーの講師としての仕事のためである。

草津には会社勤務の時代、時々商談のため訪れたが、暫く来ない間に駅前の風景が大きく変わっていた。草津商工会議所は、駅の東側にあるが、そこに至るまでの地域は再開発により高層の住宅が立ち並んでいた。今回、帰りに寄ろうと思っていたところで、時間の余裕がなかったので行かなかったが、近くの商店街を南に下ると、東海道と中山道の分岐点があり、本陣跡もあり、昔、交通の要所として栄えた往時が偲ばれる。

さて、セミナーのことだが、今年になって不況のせいか、セミナー参加者は減っているという。そんな中、私のセミナーを聴くために来られた方には感謝しなければならないという気持になった。受講者の中には、N社という食品関係の会社から社長さん以下、営業、製造、など7名の方が参加され、日常の問題点について色んな質問をされたので私としても良い勉強になった。

今回のセミナーの趣旨は、経営の見える化を通じて社内のコミュニケーションが改善され、それにより、現場の自主的問題解決が促進され、明るい組織風土が醸成される、というものである。

企業組織が大きくなるにつれ、情報量は増加するが、肝心な情報は逆にわかりづらくなったり、あるいはわかりやすくするための配慮があまりなされていないので理解されなくなり勝ちである。そのため、仕事のプロセスが見えない、更に見えないが故に、見えていない問題の解決能力が低下してくる。

企業に求められるのは現場力の強化である。いくら優れた経営戦略を立案しても、それを実行する現場の人のやる気、即ち当事者意識がなくては上手くいかない。

受講者からは、その当事者意識を植え付けるにはどのようにしたらよいかという質問が多く出た。これは、難しい問題であるが、要は、一方的に命令してやってもらうことを止め、現場が自ら考え、自ら実行するようにすることが必要である、ということである。

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同様なセミナーを下記の通り、大阪で行います。

「見える化による現場改善の進めかた
     
~社員間の意識の共有化、情報の共有化による現場力の強化~」

 日時:2009年2月25日(水) 10:00~17:00
  場所:ホテル新大阪 東口ステーションビル研修ルーム
 講師:八木芳昭
 内容: 1.なぜ「見える化」が必要か?
       2.「見える化」導入のポイント、
            3.見える化の視点と事例
       (社内各部門の横断的視点、部門の仕事の見える化) 
            4.演習

 主催:中産連(中部産業連盟 マネジメント研修事業部) 

           →詳細はここ

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2009年1月12日 (月)

堺刃物素形材研究所-産業用刃物に新素材を提供-

私が地域活性化コーディネーターとして関与している(財)大阪産業振興機構という大阪府の関連機関が、テイクオフ大阪21認定事業として平成19年に認定した企業の一つに堺刃物素形材研究所という企業がある。最近では、泉州ビジネスプラン大賞優秀賞の受賞や堺市産学共同研究開発支援補助金認定事業などの認定も受けている。


代表者である高田恒夫さんは鋳造メーカー・栗本鉄工で製造技術を15年、材料技術を11年経験した。また家業が刃物製造業であったことから、刃物と鋳造の融合を模索していた。そうした中で、ある刃物に適した材料と出会い、刃物に特化した材料研究をスタートさせた。そして試作した刃物を岐阜県製品技術研究所で評価してもらった結果、トップレベルの刃物材料であることが判明。その直後、栗本鉄工を退社、この新材料を基に事業をしようと独立した。


 現在、従来製品比で切れ味、耐久性で大幅な優位性を有するこの新素材を基にして、各種の用途開発を行っている。新素材は、いささか専門的になるが、超鋼での刃先欠けの不満、ハイスでの耐久性の不満を解消させるものだという。用途は産業廃棄物処理用粉砕機、テープカッター、旋盤用刃物、などだ。

 高田さんの当面の悩みは、製品に自信を持っていても、これを使ってもらうユーザーの開拓が大変だということだ。我々大阪産業振興機構も販路開拓面でのアドバイスなどで色々と協力させて頂いている。独立と同時に立上げたホームページによる販売促進も徐々に効果を発揮しつつあり、様々な問い合わせがあるという。今後、高田さんの事業が発展することを切に願っている。

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NHKスペシャル「女と男」を観て

先日、NHKスペシャル「女と男-惹かれあう二人、すれ違う二人」を観た。
その内容は、アメリカの研究者による欧米人を対象として得られた結果であるので、これが我々日本人にも適用できるかは断定できないが、狩猟民族と農耕民族という民族の成り立ちを超えて、ある程度、事実であると感じた次第である。

男女の恋はドーパミンという脳内物質の作用により起こるが、恋愛の賞味期限はせいぜい3年であるという。最近、結婚後間もなく離婚したり、長年連れ添った夫婦が離婚したり、と離婚が急増しているが、この問題と照らし合わせて考えると興味深い。

それでは、男女関係(夫婦関係)を長続きさせるはどうしたらよいかであるが、男女の間に存在する次のような違いを理解し合うことであるという。

①女性は、相手の顔の表情から感情を読み取ることを容易に行うが、
男性はこの能力が劣り、時には読み外すことが多い。②女性が悩みを相談する時、話を聞いて欲しいだけなのに、男性は早急に解決策を示そうとしてしてしまい、すれ違いが生じる。③女性の方が隣人や地域の人とのコミュニケーションを気楽に多く取る傾向がある。

これらの違いは、長い狩猟時代に人間に植え付けられたDNAを現代に至るまで引き継いでいるせいだという。狩猟時代、人間は厳しい生存競争の中で、男女、役割分担して、協力して子育てをしてきたが、子育ての約3年間が終わると協力度合いが急激に減少したということに大きな理由があるらしい。

従って、男女の間の関係を良好にするには、この違いを認識して、相手の気持ちを理解する努力が欠かせないのだという。とりわけ男性の方に、女性とのコミュニケーションを多く取る努力が必要だという。

上記の①については、女性の方が直感力や感性に優れているということは周知の事実であるので理解できるし、②については、私も含めて世の男性にはそのような面があることはある程度事実であると感じる。③については、女性は何でも話をするが、男性は見知らぬ人との会話にはより慎重である、等の傾向がある、ということを考えれば、これらの指摘は当たっている。

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この研究調査結果は欧米人を対象としてなされたものであるが、いわゆる農耕民族である我々日本人にもあてはまるものだと感じた。

この他、協働作業をする場合は、これらの男女の違いを上手く補完し合い、男だけ、女だけ、というよりも男女協働でやるチームの方が成功の確率が高いという調査結果も紹介されていたが、成る程と思われる。

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朝青龍の勝利に安堵

進退騒ぎの中での大相撲初日、朝青龍が強敵稀勢の里を下し勝利。ほっとした。今後の健闘に期待したい。

彼は最近、色んな点から批判されている。態度が高慢だとか、稽古不足だとか。それも事実であろうが、モンゴルからやってきて、文化の壁に直面しながらも、日本文化や習慣を吸収する努力を必死にやっていることも事実だ。無邪気なところもあり純真で親しみやすいところも沢山あるのだ。

モンゴルからやって来て日本の相撲界の低迷を救ってくれたこの”英雄”を、日本人は余りにもひどく扱いすぎるのではないか? 一部の相撲評論家や横綱審議会の某委員の言動に惑わされてはならない。白鵬が出てきたからもう朝青龍はいらない、というような風潮はあまりにも淋しいのではないか。彼の復帰をたとえ今場所の成績が悪くても暖かく見守ってあげるべきだと感じる。

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2009年1月 3日 (土)

箱根大学駅伝

今年も正月の風物詩である箱根大学駅伝をテレビで観戦した。会社勤務の頃、関東地区に住んでいた期間が長かったため箱根駅伝をよく観た。特に横浜の保土ヶ谷に住んでいた頃は、住いが駅伝のルートである国道近くにあったので時々道路沿いで観戦した。

大阪に帰って来てからも、正月といえばこの駅伝をよく観る。1区はほぼハーフマラソンの長さで、全部で10区の区間をそれぞれのチームが総力を挙げて火花を散らすところが面白い。今年は東洋大がルーキー柏田選手の大活躍もあり早稲田大を抑えて初優勝した。2日間に亘る熱戦は目まぐるしく順位が変わる。10位以内のシード権を巡る争いも熾烈であった。関西にもこのような大学駅伝があってもよいと思うのだが。

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2009年1月 2日 (金)

新年を迎えて

新しい年がスタートした。一年の計は元旦にあり、というが、この元旦の時期に、この一年、どんなことをしようか、どのようにあって欲しいとか、等々、お節料理とお酒を頂きながら、ゆったりと自分の想いを描くことは、生活に張りをもたらす絶好の機会であると思う。

この元旦の行事もそうだが、日本は四季に満ちている。四季それぞれの場面で、花鳥風月などの面で、美しいものを愛でる楽しみが享受でき、また、節分、七夕、盆踊りなど、季節折々の年中行事があり、季節感を意識させてくれる。

このように自然に対する畏敬の念や感謝の気持ちなど、我々の祖先が大切にしてきたものを無意識の内に感じられることは、大変ありがたく、大切なことであると思う。

このような文化を共有している我々は、お互いに心配りをして、皆が助け合って、不況の時期を乗り越え、新しい時代を切り拓いて行きたいものである。

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