全英オープンゴルフ選手権を見て
先週、第138回全英オープンゴルフ選手権のテレビでの実況放送に深夜釘付けになった。期待されていた石川遼やタイガー・ウッズが予選で敗退したが、久保谷やトム・ワトソンの活躍を見ていて大変感動した。
久保谷は一時、トップ争いを演じるほどであったが27位に終わった、しかし風を意識した弾道の低い正確なショットは素晴らしいものがあった。石川遼は距離のあるホールでは、他の選手がアイアンや3番ウッドなどを使っているのに、あくまでもドライバーに徹し、若さ溢れるプレーを見せてくれた。、優勝は、59歳の米国、トム・ワトソンと同じ米国、36歳のスチュアート・シンクの間でのプレーオフとなったが、最後は若いスチュアート・シンクが優勝を勝ち取った。
全英オープンが行われるゴルフ場は、まさに野原といった感じもするところである。フェアウェイは、ティーショットの地点からかなり離れた所から始まるし、それに非常に狭い。しかもラフに入るとゴルフ球が見えないほど背の高い雑草が生えているので、殆ど1回での脱出は不可能となり、少なくとも1打をロスする。バンカーも至るところにあり、殆どが絶壁のような壁を設けてある。その上、海岸ぎわなので風が強く、更に夏なのに気温が低い。まさに自然との闘いだ。人間を楽しませてくれるためにやさしく造った日本のゴルフ場に比べると、まさに自然が立ちはだかったゴルフ場だ。このようなゴルフ場でこそ、ゴルフでいうコースマネジマントが要求されるのであろう、と思ってテレビを観ていた。
さて、トム・ワトソンの若い時のプレーはよく見た。数々のタイトルを手にした彼の顔には、その後30年余りを経た今、年輪を感じさせる皺が目についたが、正確なショットは往年のプレーを思い出させるものがあった。また、紳士的なプレー、観客へのサービスを忘れない態度には感心させられた。
ところで、ゴルフというものは、中高年にも適したスポーツであるが、それはあくまでも楽しむためのゴルフである。これが仕事のためのゴルフとなれば話は別だ。4日間の長いプレーに打ち勝つ体力が要求されるので、技術、精神力に加えて体力がものをいう。若し、試合が1日間や2日間であったならば、50歳前後の者でも間違いなく優勝を狙えるだろう。
今回のトム・ワトソンもプレーオフを闘うだけの体力がなく、力尽き、優勝を逃した。そして全英オープンの最高年齢での優勝記録樹立も逃したが、私も含め、多くのゴルフファンに感動を与えてくれた。
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