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2009年9月28日 (月)

巨人軍における世代交代

人間誰しも、会社の経営者とか、野球の監督とか、政党の領袖となった場合、自らその地位を維持している期間中は、得てして長期的でなく、短期的な考えで物事をおし進める傾向にある。何故ならば彼等は早く成果を早く出すことを求められることが多いからである。これは経済合理性の観点から効率性を求められるからであるとも言える。

短期的な観点と長期的な観点のどちらが重要かということであるが、両者どちらも必要であるにせよ、長期的な観点がより重要であることはいうまでもない。

今年のプロ野球界は、クライマックスシリーズを考えなければならないが、年間を通じた真の成績で見る限り、セでは巨人が優勝し、パでは日本ハムが優勝する見込みである。今回、この両チームとも、長期的な選手の育成が上手く花開いたとも言える実例を示してくれている。

アンチ巨人の私であるが、原監督の下で素晴らしいチームに変身したことを認めざるを得ない。原監督はベテラン選手と若手選手の組合せを上手く行い、調和のとれたチームに成長させた。坂本、亀井、山口、越智などの若手選手を我慢強く起用し、長期的なチームつくりに徹し、彼等の才能を見事に開花させた。従来のベテラン選手だけを使ったり、他球団の看板選手を金の力にものを言わせて集める巨人流の短期的なチーム強化策は姿を消した。

日本ハムや楽天イーグルス、昨年のチャンピオンチーム西武ライオンズなどについても、同じように若手を長期的な観点で育て上げた結果として、チームの躍進があるものと思われる。一方、阪神やオリックスなどは、若手の成長があまり見られず、世代交代に失敗した例として挙げられるであろう。その結果、チームは低迷している。

企業や政治の場も同じことが言える。若手の出る幕がなく、長老が実権を握っているところは、成長が鈍る。長老は裏方に徹し、若手に門戸を開かなければならない。自民党や古い体質の企業の低迷を見るにつけ、世代交代の必要性を切に感じるこの頃である。

by 八木: http://homepage3.nifty.com/yagikeieioffice/

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