“ぐるなび”における事業躍進の背景
飲食店の情報検索サイト“ぐるなび”は、現在、加盟店数6万店を超え新年会や忘年会などの会場探しに便利で重宝がられている。私も先月、同窓会の幹事として、場所を探すのに利用させてもらった。地域、料理の好み、人数やカラオケを必要とするかに至るまで、入力すると何の苦労もなく希望の店を選んでくれる。
ぐるなびに加盟すると飲食店は自店のホームページを与えられ、ホームページ作成のためのコンテンツ作成指導も受けられ、自社の好みに合わせたホームページを作成できる。独力でホームページを持ちことがむつかしい飲食店にとっては大変ありがたい話だ。
これが大きな販売促進ツールとなるとともに、ネットを通じて、全国に自店が周知されることの効果は大きい。また、飲食店は立地条件に大きく商売が左右される業種であるが、ネットを通じた販促効果で、裏通りとか、メイン通りから外れたところでも、それほどハンディキャップを感じなく営業ができるというのも良い。しかもそのような場所では家賃も安いし、一挙両得だ。
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”ぐるなび”の事業は成功したが、ここに至るまでの過程は大変であったという。1996年、駅などに見られる看板広告の会社としてスタートしたが、経営状態は困難を極めた。しかし、広告業も将来はITとネットワークによって大きく変化する時代が来るだろうと読んだ同社の滝会長はそれに備えて、様々の面での調査・情報収集に努めたという。そして、インターネットの登場と、的を飲食店に絞ることにより、一挙に事業は花開いたという。
同社の成功事例から学ぶことは、日頃の絶え間ない情報収集とアイデア発想の大切さ、そして事業化のためのマーケティング志向の大切さである。滝会長は、「インターネットの出現はまさに幸運そのものであった。しかし、それまでの地道な勉強を続けていなければこのような幸運を手にすることができなかった」と言われているが、まさにその通りだと思う。
飲食店を選んだというのも、地道な調査により、飲食業界におけるロングテール現象を上手く捉え、的を絞ったということである。
by 八木: http://homepage3.nifty.com/yagikeieioffice/
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