最近の民主党政権について想う
民主党政権が発足してから2ヶ月ばかり経ったが、今、幾つかの難題を前にして世間では賛否両論が入り乱れている。民主党政権を厳しく批判する向きもあるが、まだ政権獲得後、間もない時期であり、前政権が残した負の遺産の整理をすることが最初の仕事であり、この政権なりの、我が国を導いて行こうとするビジョンを明確にする作業は、これが済んだ後でなされるであろうことを期待したいと思う。
来年度予算の編成に当たって、前政権が惰性的に、ビジョンもなく族議員との癒着の上で行って来た行政のムダを省くための事業仕分けは、政治の闇の中で行われてきた予算を巡っての攻防を国民の前で公正にやるということに大変意義深いものであった。
勿論短時間でこのような作業でなされたことへの反論もあろう。行政刷新会議では、今後、予算の削減や見直しを求めた事業について、再度第2幕の事業仕分けを行うということだが、ノーベル賞受賞者や五輪メダリストから出された大きな声だけに惑わされないで、発言力が弱い者の小さい声も見逃さずに公正に取り入れて欲しいものだ。
米軍普天間飛行場の移設問題がアメリカ側との交渉で難航していることが伝えられて
いる。沖縄基地問題は、沖縄の人々にとって生活に影響を及ぼす切実な問題であり、橋下知事などは、沖縄の痛みを全国で分かち合うべきである、というようなことも発言している。
しかし将来的には、グアムなど国外へ移設してもらうことで、忍耐強く、アメリカ側と交渉すべきである。理解できないのは、最近のオバマ米大統領の態度である。核兵器廃絶への発言とかベルリンでの平和宣言をされていることを考えると、沖縄県民の気持ちを無視しているかのように、全く沖縄県民の気持ちを思いやるような言動が見られないことは理解できない。多分本人は、良識ある人物なので、充分それについて考えているように思うが、軍部などの反対があり、自分の意見を述べていないのであろう。
日本側としては、安易な妥協は禁物である。アメリカとの友好関係は必要だが、アメリカの機嫌をとるをせず、独立国家として、言うべきことは言い、忍耐強く交渉すべきである。
もうひとつ、鳩山氏の政治資金問題で、鳩山氏の母親からの資金提供がとりざたされている。鳩山氏は、このような大金の管理を秘書に任していたので自分は知らなかったと弁明している。このこと自体は管理責任を放棄するようで容認できることではないが、鳩山氏の人柄、今までの言動から判断して、知らなかったというのは事実であろう。しかも不正な金でなく、身内の金なので、とかくあまり大きくとりあげ、騒ぎ立てる問題ではなさそうである。
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コメント
経営システム研究所の代表にしては民主党に対し大変寛大でいらしゃいますね。世間の小企業は手持ち資金も底を尽き仕事も激減していて回復の兆しがない。政権が代わったばかりだからとか・・・・危機的状況下で政権交代をしたのは最悪ですね、経済対策には殆んど目立つものはない。貴方も福祉、農業、林業などで日本経済を引っ張っていけるとお思いですか?そんな物が基幹産業になっている先進国なんか・・・・
今 観ていると子供手当てとか外国人参政権とか世間が求めているものとはかけ離れた事に一所懸命で絶望です。日本はどんどん衰退をしていくでしょう!
こんな子供のような政権は早く終わってほしいです。
因みに民主党 支持で投票しましたが大失敗でした。次回からは絶対に民主党には入れません。
投稿: | 2009年12月15日 (火) 20時07分