瀬戸内寂聴さんの読書論
瀬戸内寂聴さんといえば波乱万丈の人生を歩まれて来た方である。先日、ある新聞を読んでいると、読書について、大変含蓄のあるお話をされていた。その一節を記す。
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子供には本人が面白いと思った本は何でも読ませた方がよいですよ。親がこれがいい、これはダメだといってはいけません。そのうち、つまらない本は読まなくなりますよ。子供が本を選ぶ力は自然と身についてくるものなんですよ。
私は歳をとっても若い人の小説を読んでいます。最近読んだ中では、川上未映子さんの「ヘヴン」が面白かった。どうも若い人の書くものは・・・・・・なんて、というのはその人が古いんですよ。
運命の一冊なんてないですよ。本に助けられたこともない。ただ沢山の本を読んでいるから、自分自身に降りかかったことが特別なこととは思いません。世の中に幾つもあることです、良いことも悪いことも、全てありうる。・・・・・本を読んでいる人はその当たり前のことがわかるんじゃないでしようか。
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さすが、多くの人の人生相談にのっておられる方の読書論であると思った。また、私も、自分のやってきた読書がそんなに間違いでないことがわかり、納得できるような寂聴さんの読書論であった。
by 八木: http://homepage3.nifty.com/yagikeieioffice/
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