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2010年11月15日 (月)

歴史の舞台となった料亭「花外楼」の女将さんの話を聴く

大阪販売士会主催で、創業180年を超える長寿企業「花外楼」の女将さん、徳光正子さんのお話を聴く機会があった。

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講師の徳光正子氏は、老舗料亭・花外楼の五代目女将である。紺色を基調とした地味な服装で、物静かな話しぶりの中に謙虚さを感じさせる方であった。趣味として絵画や山歩きをするが、特に得意な芸などもなく、唄なども歌えないと大変控え目に自己紹介された。

花外楼は、北浜の現在地に「加賀伊」と称して、初代「伊助」が、1830年代(天保年間)に料理屋を開いたのが始まりであり、今年で創業180年を超える長寿企業である。明治8年、世にいう大阪会議がこの花外楼で開催され、大久保利通、木戸孝允、板垣退助、伊藤博文らが集まり、その協議の結果日本の立憲政体の礎が築かれた。この会議の成功を祝って、木戸孝允より「花外楼」の屋号が贈られたという。創業当時、花外楼があった現在の北浜の界隈は、八軒の船宿などが軒を並べていたことから八軒家浜と呼ばれ、京と大坂を結ぶ30石船の往来で賑わった。坂本龍馬が活躍していた頃である。

立派な家訓もなく、他の船宿と比べてもこれといった特徴のなかった花外楼が現代に至るまで生き残ることが出来たのは、初代・伊助の「誠実さ」に尽きると徳光さんは話された。その例として、幕末、尊王攘夷派の志士が宿泊しているところへ、新撰組の近藤勇が訪ねて来たが、あくまでも大切な顧客として彼を扱い、天井裏に匿った、また何かにつけ金銭的なものを受け取らず潔癖であった。このような積み重ねが世間の信用を得ることに繋がったのではないかと話された。

徳光氏は長寿企業の秘訣として、祖父母や両親から言い伝えられて来たことやご自分の意見も含め、次のようなことを挙げられた。*先ずは親がやってきたことを守る *継続は力なり *企業が永続するには、優れた企業風土をつくることが大切で、経営者がホームラン王になることではない *信用などの形にならないものが大切 *従業員や取引先を大切にする *世話になった人のことを忘れるな *地域社会に貢献する、など。

また、新しい時代の変化に対応するための革新の必要性も説かれた。花外楼でも新しい時代への対応を絶えず考えて来たということで、女性のための茶室、花屋、パン屋、フランス料理、人のつどいのためのギャラリーや落語、オリジナルな結婚式、などを挙げられた。これらは皆で知恵を出し合ってやったという。

最後に、現在、料亭は岐路にある。今後何を残し、何を捨てるかを決めなければならないが、初代伊助の創業の原点に戻って頑張ろうと考えていると話を締め括られた。

by 八木: http://homepage3.nifty.com/yagikeieioffice/


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