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2010年12月26日 (日)

文明の発展が文化を破壊しないように!

昨年から今年にかけて古代への想いに駆られてしばしば奈良を訪れた。昨年は明日香村を訪れ、高松塚古墳、橘寺、天武・持統天皇陵、石舞台古墳、飛鳥寺、更には藤原京や大和三山などを見て回ったが、感心したことは、明日香地区には高層建築や広告塔が見当たらないことだった。

これは村の条例でこれらのものが規制されているからだという。お蔭で万葉文化館が主催する万葉ウォークなどでは、古代にタイムスリップして、万葉の時代に思いを馳せることができた。

そして、今年は平城遷都1300年祭大和路まほろぼウォークに参加した。奈良の街を通り抜け、猿沢の池や東大寺、若草山などを見て20kmを完歩したが、この時も視界を遮る不愉快な建築物や広告塔を殆ど見かけなかったので、大変くつろいだウォーキングを楽しむことができた。

昨日、新聞を読んでいると、奈良県のマスコットキャラクター「せんとくん」の作者である薮内佐斗司さんが次のように述べられていた。
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奈良は空襲や大規模再開発の経験がなかったゆえに、経済発展は遅れたかも知れませんが、景観を大きく変えずにすんだことが今後大きな強みになります・・・・・平城遷都祭は、奈良が我が国にあってよかったと沢山の人に気づかせてくれました・・・・・
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この薮内さんのコメントを読んで感じたことは、時々文明、文化とは何であるかということを考えさせられるということである。広辞苑によれば、両者はほぼ同義に用いられているというが、人間の精神的生活にかかわるもの、たとえば宗教、道徳、学芸などを文化と言い、技術的発展のニュアンスが強いもの、たとえば科学技術や物質的なものを文明と言うらしい。

これによると科学技術の発達により生活が便利になったりすることは文明の発達ということに通じる。デベロッパーによる無謀な宅地開発などもこの部類に属する。薮内さんが指摘されたように、経済の発展ということはすなわち文明の発展だ。文明の発展の陰で文化が疲弊しないように充分注意を払わなければ街の景観は損なわれる。

この記事は、みのお市民まちなみ会議のブログにも転載しました→タイトルは「奈良県における街の景観」 http://minohmachinami.cocolog-nifty.com/

               (八木芳昭 記)

  平城遷都1300年祭会場にて  
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     奈良市内の街並み
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    畝傍山より香具山を望む
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