ソーシャルマーケティング(続き)
「発明は必要の母」という言葉があるが、前回の記事で触れた西内・福吉共著「コトラーが教えてくれたこと:女子大生バンドが実践したマーケティング」の中にも ”ピンチをチャンスにする” という、これと意味が通じ合う表現があった。
先日、「カンブリア宮殿」の録画を観ていると、ピンチをチャンスにしている好事例があった。
それらの中の2つを採り上げたい。
ひとつは、病弱な子供時代の経験から野菜を生かした世界初のケーキを作った柿沢安耶さんの話である。彼女は、子供の時、病弱だった。母は彼女のために野菜を沢山含んだ料理を作ってくれた。そのような子供の時の経験から、食べもの屋さんになって世の中の人のためになろうという夢を描く。
そして現在、栄養ある世界初の野菜ケーキを作っている。今や、女の子の夢 NO.1 パティシエに選ばれている。
彼女のブログ:「パティシエ柿沢安耶のオーガニックライフ」 をご覧ください。
もうひとつは、関西フィルハーモニー管弦楽団の話である。
最近、国や自治体の財政難の余波を受けて、同楽団が受け取る助成金が減少した。このような中、楽団は自ら生き延びる道を模索している。
そして今、地域に密着し新しい試みを実施している。これまでの演奏会では、楽団が決めた曲目を演奏するだけであったが、これを改め、お客さんからリクエストを募って演奏曲目を決めたり、お客さんに指揮者経験をしてもらうなどの工夫をしているそうだ。そしてこの試みは功を奏している。
関西フィルの紹介記事:http://music-kansai.net/orch03.html
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以上の例は、ピンチを脱してチャンスに変えたマーケティングの事例であるが、人の人生を楽しくしたり、社会を良くしたりするソーシャルマーケティングの事例でもある。
コトラーが言っているように、ソーシャルマーケティングは現代社会を覆いつくしている閉塞感を打破するものとなるだろう。
by 八木経営システム研究所 http://homepage3.nifty.com/yagikeieioffice/
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コメント
http://www.nhk.or.jp/osaka-news/index.html
NHK「ニューステラス関西」
動画ニュース「みんなで作るコンサート」
も分かりやすくまとめられていますね。
投稿: たー | 2011年2月 7日 (月) 17時16分