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2011年12月18日 (日)

かやぶきの里・北村

11月末、バスツアーで訪れた「かやぶきの里・北村」は、都会の喧騒から隔離され、美しい茅葺の集落がひっそりと今なお中世の趣きと歴史を伝えている、癒しを感じる空間であった。ひと時の短い滞在ではあったが、現代社会から失われた、時間がゆっくりと過ぎていく瞬間を味わうことができた貴重な体験であった。
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かやぶきの里・北村は、京都府南丹市美山町北にある山村集落である。この集落は中世には、丹波国弓削荘という荘園に属し、村の主産業は林業であった。集落の中を通る街道は、いわゆる“鯖街道”の一つとされ、京都と若狭・小浜の中間に位置し、多くの旅人が往来した。

そのため、建築や生活文化には色々な地域の影響が見られる。北村の現在の茅葺屋根は寛政8年(1796)建築のものが最古であるが、19世紀中頃までの建物が18戸と江戸時代に建てられたものが多く、北山型民家に分類される特徴をよく伝えている。丈の高い入母屋造りの屋根と神社の千木のような飾りが特徴だ。
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北村は、現在、50戸の集落で、その内、38棟が茅葺屋根である。平成5年12月には、国の重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けた。地区では「かやぶきの里保存会」を組織し、公民館・農事組合・かやぶき屋根保存組合などと連携し、歴史的景観の保全と地区住民の生活の維持が両立し、後継者が育つ方向を目指して様々な検討を重ねて来た。

その結果、村人が出資して「有限会社・かやぶきの里}を設立し、訪れる人々にくつろぎと感動の場を提供しようと「お食事処きたむら」「北村きび工房」「お土産処かやの里」「かやぶき交流館」を一体的に運営している。民宿も3軒ある。

自分たちの手で守り育てた建材など、自然の恵みを使った家に住み、囲炉裏を囲みながら、まわりの田地山野から収穫した、米、蕎麦、きび、粟、よもぎ、など四季折々の自然の恵みを楽しむ。かつてはごく当たり前だったそのような暮らしを、一度は失いかけて、いま再び、新しい形で取り戻しつつあるのが、かやぶきの里、北村だ。
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茅葺職人は、一時は後継者がいなくなりそうであったが、修業を積んだ若い棟梁がこの村から誕生し、美山を中心に全行的に活躍しているそうだ。

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