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2012年2月19日 (日)

政治家の評価について

政治家というのはむつかしい職業だと、作家・鈴木由紀子さんが書かれた新聞記事を読んで思った。

勿論、これは私利私欲を求めるいい加減な政治家ではなく、少なくとも世の中のために何かをしようとしている政治家についての話である。

我々は田沼意次については、賄賂にまみれた金権政治家というイメージで教えられてきたが、彼の再評価が進んでおり、実際は庶民のことも考え、思い切った施策をおこなった良き政治家だというのだ。彼は幕府の役人と民間業者との癒着に巻き込まれ悪者扱いされた上、政敵である松平定信に誹謗され、更に天明の飢饉や浅間山の大噴火などの不運に遭遇うした。

その結果、身近な生活の安定を求める庶民の支持を失った。一方で、将来を憂え、現状を打破しようとする人からは支持されたという。

いつの時代も、思い切って正しいことをしようとする政治家は嫌われる。しかし、嫌われ者になっても敢えて自分の信ずるところをやり通す政治家は、今の時代には評価されなくても、次の世代の人たちからは再評価されるであろう。

鈴木由紀子さんの次の言葉にあるような、「民主主義のもとでは、政治家は支持率を気にせざるをえないし、スキャンダルにも過敏になる。我が国に限らず、民主主主義が成熟すればするほどで政治家は小粒になる」というようなことにならない仕組みが欲しいものだ。
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下記は鈴木由紀子さんの記事(原文)からの抜粋です:

田沼意次について「スキャンダルまみれの金権政治家」というイメージを持つ人も多いでしよう。それが近年になってようやく、従来の田沼像を一変させる再評価が進んでいます。・・・(中略)・・・そんな田沼が汚職政治家の代名詞のように言われたのは、産業振興を目指す中で幕府の役人と民間業者との癒着が生じたことに加え、政敵の松平定信が意図的に田沼のイメージをゆがめたことが原因です。・・・(中略)・・・田沼は、当時の日本の状況を理解していたインテリからは支持されましたが、庶民からは「天災が頻発するのも田沼のせい」と酷評されました。政治家を同時代の人間が正当に評価するのは難しい。・・・(中略)・・・民主主義のもとでは、政治家は支持率を気にせざるをえないし、スキャンダルにも過敏になる。日本に限らず、民主主義が成熟すればするほど政治家は小粒になると思います。・・・・
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