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2013年2月18日 (月)

芥川賞受賞作「abサンゴ」のこと

文藝春秋の3月特別号で、黒田夏子さんの芥川賞受賞作「abさんご」が掲載されていたので読んでみた。噂で聞いていたが、今までの小説にはなかった独特なスタイルの文体である。

文章は写真の様に、横書きで、”ひらがな”が主体の文章であり、漢字は極端に少ない。例えば、普段よく使う漢字 ”状態”は ”じょうたい”、”自然に” は ”しぜんに” というように表現され、読んでいて、どこで言葉が終わりになるのか分からないので、もう一度読み直して見るというようなことを何度も繰り返す、従ってものすごく読むのに時間がかかる。また、”傘” は ” 天からふるものをしのぐどうぐ ”という様に表現されているので、じっくりとそれが何を意味するか考えなければならない。

ということで、昨日約三分の一読んだところで、諦めて中断した。また時間をおいて残りの読書に再挑戦しようと思っている。というのも芥川賞選考者の下記のようなコメントを読んで、再挑戦する気持ちになったからである。文学書などたまにしか読まない私であるが、文学の専門家の意見を信じたい。
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選考者の中で黒田さんの作品を推した人の一人は、読み始めて直ぐに投げ出したくなったが、3回読み返すうちに次第に、文章の良さが分かるようになった。また別の選考者は、読みにくいこの上ない文章だが、いつの間にか、ひらがなを漢字に、意味を持つ単語に変換しながら受け入れていると、大和言葉の世界が立ち現れて来て楽しく読めた。

また、選考に反対だった人の中にも、この作品が受賞に決まった時、反対したにもかかわらず、嬉しかったと。と様々な意見が出た様である。
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受賞者の黒田さんは、いまさら若い方のおじゃまになっては、というためらいもあったと述べられている。

そして、史上最高齢の受賞でしかも独特の文章スタイルであったことを反映してか、次のように述べられている。「ただもしこういうめずらしい例をつくれたことで、おそらくはほかにも少なくはない長年うずもれたままになってきた作品や才能が、一つでも二つでも見つけられるきっかけになるものなら、それはそれでひとつの役割ではあるかともおもっております」。

黒田さんは謙虚な方だ。

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