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2013年7月 4日 (木)

文化とは

世界の国々は、観光産業の促進に余念がない。自国を訪れた外国人の数ではフランスなどがトップを走り、我が国はというと現在のところ低位に甘んじている。

これはある観光を巡るTV論議の中で、ある日本在住の外国人の方が言っていたことであるが、ある国(地域)では「日常」と思われていることでも、他の国(地域)では「非日常」と思われることが多い。これはそれぞれの国における風俗、習慣などを指すもので、広く文化といってもいいものである。

たとえば、我が国には日本的な「わびさび文...化」である茶や生け花、能などの明らかに日本的なものに加えて、列車の時間が正確であるとか、治安が良いとか、忘れ物をしても大抵は戻ってくるとか、という日本人には当たり前であっても外国人から見れば「非日常」的で驚きをもって感じられるものもある。

外国とは異なる文化の違いが、外国人を惹きつけるのだ。我が国は、明治維新後、西欧文明を取り入れ西欧化が進んだ、戦後はアメリカ化が進んだ。そして現代、人やモノ、情報が自由に行き交うグローバルな時代である。我が国にとって、今の時代でも日本的な文化がまだ多く残されていることは幸せである。

「文化」と云うのは文明とは似て非なるものであると私は思っている。ある方が、故司馬遼太郎さんの見解として次のように文化と文明の違いを紹介されているのを見て、これは素晴らしく納得のいく説明であると思い感動した。
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司馬さんは「文明」と「文化」という言葉をきれいに定義している。司馬さんがよく使われる文化の例は、日本の女の人が座敷に入る時には両膝をついて両手でふすまをあけて入る。その形を、見ている人は美しいと思うし、やっている方も気持ちがいい。合理的っていうのだったら立ったまま開けてもかまわないのだけれど。これが日本文化なのです。しかしそれは、他の国に持っていくことはできませんと。それに対して文明の方の例としては、信号。赤は止まれ、青はGOだと。これは世界的に通用する普遍的なもの、これが文明です、と。
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簡単に言えば、文明というのは普遍的なもので科学技術的なニュアンスが強く、人間を幸福にするものかと言えば、必ずしもそうでないのに対し(例えば交通技術の発展や原子力)、文化は精神的なものである。祖先から伝承されて来た文化を維持していく限り、我が国は観光に限らず、世界に存在感を示すことができると思うのである。

(奈良市 ならまち格子の家)
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