番組「半沢直樹」は、現在の殺伐とした社会への警鐘である
最近、人気を集めている番組・TBS系の日曜劇場『半沢直樹』。 一体どういうところが受けているのだろうと思って昨夜観てみた。 原作は、元銀行員で直木賞作家である池井戸潤氏の企業エンターテ インメント小説『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組 』で、バブル末期に大手都市銀行に入行した主人公半沢直樹の企業 社会での奮闘を描いたドラマだという。番組では、バブル期に“東 京中央銀行”に入行した堺雅人さん扮する半沢直樹が、社内外の「 敵」と戦い、組織の「悪」と闘っている様子が映し出されていた。
理不尽な上司を戒めると共に、同僚や部下など、彼らの被害者たる 者の側に立って奮戦している姿は、勧善懲悪の物語として、私も感 動するところがあった。
さて、バブル期を経た現在の状況はどうであろうか。若い人の就職 難、非正規社員の増加、ブラック企業の出現、等々、企業経営を巡 る情勢は悪化しつつある。たとえば、かつては優良企業...の代表とさえ云われ、人を解雇することなく、従業員を大切にする ことで名が知られていた関西にある大企業は、「追い出し部屋 」などを設け、世間から非難を浴びている。これにより、この企業は地域の雇用を守り、社会に貢献 するという経営理念のひとつを捨て去った。創業者M氏が築いた素晴らしい企業風土は今は過去のものとなった。近年の経営者層の品格の低下は著しい。
番組「『半沢直樹』は、このような状況の中で、今の社会に不満を 感じている人々の鬱積の吐口として観られているケースが多いので はないかと思った。我が国としては、淋しい現象である。日本にも 様々な企業があるが、世界的に見れば、今も尚、皆が仲良く、比較 的平等な立場で、協力し合って、会社を営んで来たところが多い。このような我が国の良き伝統を守るためにも、この番組が、経営者や社会の枠組みを決める政治家への警鐘として 受け止められればいいなと思った。
理不尽な上司を戒めると共に、同僚や部下など、彼らの被害者たる
さて、バブル期を経た現在の状況はどうであろうか。若い人の就職
番組「『半沢直樹』は、このような状況の中で、今の社会に不満を
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