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2013年9月

2013年9月30日 (月)

丹波篠山を訪れる

先日、丹波篠山を箕面観光ボランティアガイドの仲間と訪れました。篠山へは以前、個人的に牡丹鍋を食べに来たことがありますが、7年前のことです。篠山は、元々美しい街ですが、今回訪れた篠山は、更に美しい街に変貌していました。

今回の篠山訪問は、篠山の観光ボランティアグループ『ディスカバささやまグループ』との交流を兼ねたもので、我々はお客さんとして、篠山の歴史、文化について、親切で、丁寧なガイドをして頂き、篠山城、河原町妻入商家群、御徒士町武家屋敷群、青山歴史村、春日神...社などを観て回りました。

街を歩いて、篠山市が如何に観光に力を入れているかが、よくわかりました。コンパクトで一日もあれば十分主な箇所を観て回れる広さですが、随所にわかりやすい観光案内板があり、その内容も充実しています。けばけばしい看板などは一切なく、街全体が落ち着いた色調で覆われており、癒しさえも感じられます。その上、行政とボランティアガイドとの連携もしっかりととれている様に感じました。

写真は、篠山市の観光案内パンフレットからの抜粋です。帰りに大正ロマン館で特産品の丹波篠山黒豆を買いました。
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2013年9月24日 (火)

渡来文化に触れる!

先週、京都の中の渡来文化遺跡をめぐるツアーがあり参加しました。案内は、歴史家の井上満郎先生。京都は、平安時代から続く日本の歴史と文化を継承する伝統の町ですが、一方で古くから外国との交流もあり、秦氏や漢氏など、古代朝鮮から渡来した人々ゆかりの寺社仏閣や史跡が多い。先生の説明をお聴きして、日本文化に対する渡来人の影響が、思っていた以上に大きいことに驚かされました。以下に、訪問した寺社仏閣のひとつである伏見稲荷大社について記します。
伏見稲荷大社を訪れたのは、初めてですが、観光客、...特に外国人が多いのには驚きました。日本を訪れたら最初に行くべきはこの稲荷大社であるとガイドブックに書いてあるのでしようか?
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伏見稲荷大社は、商売繁盛の神様として全国に知られていますが、商売の神になったのは、江戸時代以後のことで、元々は農業の神でした。『イナリ』は、『イネ・ナリ』が約(つづ)まって『イナリ』になったもので、稲がなる、実るという意味です。伏見稲荷社は、渡来人の秦氏(秦伊呂具)が8世紀の初めに、稲荷山を御神体とする信仰を背景に、創建した社であり、全国の稲荷社の総本社です。そしてこの神社の社家は、代々秦氏によって受け継がれて来ました。

ところで、秦氏という渡来人の渡来よりも先に、すでにこの地域では農業生産が行われており、農業神としての稲荷の神も、存在していました。そこへ秦氏の一族集団が新しい先進的な土木・灌漑技術をもたらし、飛躍的に生産力を高めました。その結果、秦氏は多くの収穫を我が財産とすることに成功し、地域生活の中心集団となり、そしてそこに祀られていた稲荷の神を、秦氏一族も取り込んで氏神として祀るようになった、ということです。ここで重要なのは渡来して来た秦氏たちが、すでにそこに祀られていた神を排除せずに自分たちの信仰をそれに重ね、取り入れたということです。
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日本における寺社の創建は、渡来人によるものも含めて、全て元々ある地元の神を崇めた上で、新しい寺社を創建するという、共存のスタイルが採られて来たことが伏見稲荷大社においても然り、ということが分かりました。日本は、中国や韓国あるいは西欧に比べて、比較的争いが著しく少なかったということです。
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2013年9月21日 (土)

講演「成長している中小企業に見る特徴(日本的経営のすすめ」

2週間後に講演する予定があり、その資料を、本日午後作成していましたが、ようやく完成し、講演依頼先に送りました。一見落着です。

講演タイトルは、「成長している中小企業に見る特徴(日本的経営のすすめ)」です。一年前に出版した「伸びる会社はここが違う!(元気企業に学ぶ7ヶ条)」をベースとした内容ですが、その後、読書などで得た我が国における文明・文化の進展などとの係わりも採り入れました。日本的な経営の良さを知って頂きたいと思っています。添付の写真は資料の抜粋で、最初の部分です。

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2013年9月18日 (水)

中国の厳俊さん・勇気ある人命救助

9月16日の台風18号は大きな被害をもたらしました。近畿圏でも京都・滋賀・福井を大雨が襲いました。そんな中、大雨で増水した淀川で、転落した男児(9)(小学校4年)、を飛びこんで助けた中国人の厳俊さんの勇気ある行動に拍手を送りたい気持ちで一杯です。
男児は、友人と川岸で電車の写真を撮っていて足を滑らせ転落したということです。
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厳さんは、自宅近くの淀川河川敷でジョギングをしていた時、「助けて」という叫び声を聞き、岸から15m先で男児が濁...流に流されているのを目撃。とっさに川へ飛び込みこみ一度、男児を捉えましたが、なかなか男児を岸に押し上げられず、また男児は流されました。そこで彼は一旦岸に上がり、水で重くなった衣服を脱ぎ捨て下着姿になって、流される男児を追って100mほど走り、集まった人たちからロープを巻いてもらい、再び川へ飛び込み男児を助けることに成功しました。

厳さんは現在、コンビニでアルバイト中。上海生まれ。大学卒業後、日本の戦後の経済成長を学びたいと3年前に来日。来春に大阪市立大大学院の博士課程に進学予定だという。府警は18日に、感謝状を贈るそうだ。(朝日新聞の記事を抜粋)
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日中関係が思わしくない今、このような心温まる話は嬉しいことです。国家間の関係には関係なく、両国国民は仲良くやっていきたいものです。
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2013年9月13日 (金)

効率性の重視は人間的な絆を希薄にする

効率とか、あるいは少し大袈裟な話になるが経済合理性というものは、この現代社会では必要かも知れないが、あまりこれが高じると人間的な関係性(絆と言ってもいい)が薄れる。柳田邦男さんは、次のような事例を挙げ、このことを説明しておられた。
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かなり前、医療技術が今ほど進歩をとげていない時、あるお医者さんが末期がんの患者を診ておられた。モルヒネなどの治療薬もなく、適切な痛み止めを施すこともなく、とても気の毒な形で看取った。そのお医者さんは、それが非常に心残りだった。ところが、その患者さんを看取った奥さんから、「あの時は本当にありがとうございまし。先生が一所懸命に向き合って下さったお蔭で私たちも支えられました」というお礼の言葉を受け取ったそうである。

しかし最近は、痛みの治療が進歩し、穏やかな最後を迎えることができるようになったのに、家族...からは、「あの時は本当にお世話になりました」という類の言葉を聞くことが少なくなったという。つまり技術が進歩し対応がうまくできるようになると、それが当たり前のようになってしまい、人間的な触れ合いが薄れて来たということである。だから今後、医者は、こういった技術の変化に対応しても、心の通い合えるような対応を工夫しなければならないと感じたそうだ。
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私は、日本人は特にそうだと思うが、人間は結果の評価よりもプロセス(過程)の評価を重視する傾向が強いと思う。仮に良い結果が得られなくても、『お医者さんが努力して最善を尽くしてくれたことに対して』、感謝する気持ちがある。このような気持ちを失わないようにすることが大切であると思った。

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2013年9月11日 (水)

山の中では蝉が賑やかに鳴いていました

健康のために月に数回登っている自宅の裏山・六個山(箕面市)に、本日も登って来ました。驚いたことに9月に入って少し涼しくなったこの季節だというのに、蝉が賑やかに鳴いているのです。主にアブラゼミとニイニイゼミで、それにツクツクボウシ。

真夏の8月には、この山で鳴いている蝉が殆どいなく、静まりかえっていたと表現してもいいくらいであったのに、不思議なことです。涼しくなって来たので、比較的涼しい気温を好むこれらの蝉は、今になって地中から出て来たように思いました。因みに、地上では最近殆ど蝉の声を聞きません。

山を歩いているとドングリの実が落ちているのが目につきました。栗の実や、色づいた柿も見られました。暑かった夏が過ぎ、ようやく秋が来たことを感じさせてくれました。2時間ばかりのウォーキング、リフレッシュできました。

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2013年9月 8日 (日)

東京オリンピック開催決定後、政府に課せられたこと

東京オリンピックが決まりました。私は、東京オリンピックは、東北地方の震災復興、福島原発問題の収束など、やるべき問題が多い中で辞退すべきであると思っていましたが、決まった以上は、率直に喜びたいと思いますが、政府にやって欲しいことがあります。

我々日本国民は謙虚で思いやり深い民族であると思います。オリンピック招致に勝ったということで、驕らず、浮かれ騒ぎにならないようにして欲しいと思います。敗れ去ったマドリードは、財政難など、イスタンブールは、最近の反政府デモや隣国シリアの内戦がマイナス要因になったことなどの不運が響いたように思います。日本は両者に対して、決して“強い日本”を前面に出すことなく、敬意を表し、いたわりの言葉をなげかけて欲しいと思うのです。

東京開催の決め手は、多分に安部首相の福島原発の汚染水対策に対する説明が、国家の代表として、自信をもってなされたことにあると思います。もしそうであるならば、今後、オリンピック開催に関連して起こる経済効果をも含めて、東北震災復興、福島原発の被害者救済へできるだけの資金を振り向け、できるだけ早い終息を図って欲しいものです。オリンピック招致のために、土壇場になって、今まで放置していた福島汚染対策に対して重い腰を上げたとしか思えない政府の姿勢を正し、改めて欲しいと思います。

最後に、我が国を見つめる世界の目は厳しくなるものと思われます。政府は財政再建や福島原発における汚染水処理など、世界に公約した事項を遵守して行かなければなりません。

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2013年9月 5日 (木)

日本語特有の表現

国が変われば言葉の表現も変わる。呉善花(お・そんふぁ)さんが韓国と日本の言葉の表現について、その違いに触れ、日本文化の本質について感じたことを、著書「日本の曖昧力~融合する文化が世界を動かす~」で述べておられる。大変興味深く感じたので、その中の一節の内容を簡単にご紹介したい。

日本語には、「君に恋する」という言葉と「君を恋する」という言葉があり、今でも両方使われているが、後者の「君を恋する」という表現は英語にも韓国語にもなく、日本に特有の言葉だそうだ。
元来、日本では奈良時代までは、「君に恋(こ)ふ」と云って、「君を恋(こ)ふ」とは云わなかった。「君を恋する」は、恋がしたくて自分から相手に恋する気持ち、一方、「君に恋する」は、こちらから思う心でなく、君によって自然に自分が巻き込まれていく気持ちを表現しており、両者には微妙な違いがある。

しかし、平安時代には「君に恋する」が一般化されるようになったというが、「君に恋ふ」が恋心の核心にあり、『源氏物語』でも、恋愛関係になってはいけない相手なのに、相手に惹かれていく人の心が様々に描かれている。このような恋に対する受け身な感覚は、現代の日本人にも受け継がれているのではないかという感想を述べられている。
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呉善花さん:韓国済州島出身。1983年に来日。現在、拓殖大学国際学部教授。

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