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2013年12月

2013年12月27日 (金)

昭和天皇も不快感を示した靖国参拝

懲りなくいつまでやるのだろう。歴代の多くの自民党選出首相による靖国参拝。今回の突然の安部首相による靖国参拝は日本の将来に暗い影を投げかけているように思われる。遺憾なことだ。与党・公明党の反対、異例ともいえるアメリカによる靖国参拝抑制の依頼を振り切っての今回の参拝である。側近には止めるものもいない。最近、安部首相の横顔に独裁者の翳を感じるようになった。

今回の参拝は、平和を志向するという日本国民のイメージを損ない、国民生活に密接する経済にも大いに影響を及ぼさずにはいられないだろう。経済だけやっていれば、国民は満足するといった考えでは、安部政権は早晩、国民から見放されるだろう。早く靖国神社問題から脱皮したいものだ。
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そもそも靖国神社は、人を祭神として祀っている神社である。この神社での祭神とは戦没者であり、ペリー来航以降の戦死者、約246万人近くの人を祀っているという。戊申戦争、日清戦争、日中戦争などでの戦死者である。

このような戦没者を祀るという意味では何ら問題はないはずだが、おかしくなったのは、極東軍事裁判でのA級戦犯者(戦争を企画した者)が合祀されることが決まってからである。昭和天皇は、A級戦犯が合祀されることに不快感を表明し、合祀後は靖国神社に参拝することを止めた。勿論、今の天皇も参拝していない。天皇も参拝していないところに何故、自民党の首相が参拝するのか、不可解なことである。「亡くなったらみんな神で同じである。だから合祀する」といった我が国固有の宗教観だけでは、世界に詭弁としか思われず、通用しない。

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2013年12月24日 (火)

スポーツ選手に見る人生の無常(鉄平選手・安藤美姫選手)

最近、二人のスポーツ選手を見ていて、人生の無常を感じた。
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一人は、プロ野球・楽天球団の鉄平選手。
野村克也さんが監督になって以降、楽天球団のファンとなっていた私は、今シーズンの楽天球団の奮戦ぶりを勿論嬉しく感じていたが、一方、かつては首位打者に輝き、楽天の顔として活躍していた鉄平選手が、あまり試合に出て来ないのに気付き淋しく感じていた。鉄平選手に何が起こったのか、知る由もなかった。故障のためか、調子が悪いのか、あるいは若手が台頭...して来たからか、よくわからない。
しかし彼はまだ30歳。老けこむ歳ではない。若手の起用も考えることも必要だが、仮に調子が悪いと言っても、実力者でチームの功労者である彼を、一時的に不調だといって起用しないことがあったのかも知れない。そして挙句の果ての、オリックスへの交換トレード(後藤選手との)である。違った監督やオーナーであれば、鉄平選手も楽天球団で、そのまま活躍していたかも知れない。とにかく今後の鉄平選手の活躍を祈りたい。
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もう一人はフィギュアスケートの安藤美姫選手。
昨日、一昨日の全日本選手権は熾烈な闘いであり、男子の部は観ることができなかったが、昨日の女子の部にはテレビの前に釘づけになった。まずは男子の部のオリンピック候補選考。最後の一人の選考はむつかしい局面であったが、高橋大輔選手が選ばれた。彼が選ばれたのは、実績とオリンピックの場で必要なリーダーとしてのベテランの味だったのであろう。女子の3人はすんなりと決まったようである。優勝した鈴木明子選手。実績のある浅田真央選手、若手の村上佳菜子選手。初めての優勝に感激し涙する鈴木選手、最高の演技をしてリング上で喜びを率直に表し、拳を上げる村上選手を見て、私も嬉しくなった。

ところで、安藤美姫選手のことだが、出産後の子育ての後、マスコミによって恋人問題などについて色々と詮索され、精神的に不安な状態であった。そんな中、再起を期して奮戦する様子は大変美しかった。そして今大会、全盛時代の演技にはほど遠かったし、2度の大きな失敗もしてしまった。しかし演技を終えた後、彼女が悔しさと悲しみを必死にこらえて観客に笑顔を見せようとしている仕草には思わず私も泣かされた。そしてリング上でのお別れとも思える挨拶とその後の引退表明。これまで彼女の優雅な演技に、多くの人は魅せられ、勇気づけられて来たことだろう。今後はコーチとして?残された人生を再出発して欲しい。D0150722_1561749

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2013年12月20日 (金)

仲間との懇談

先日、奈良市内で、大学時代の友人と久しぶりのゴルフをした後、近鉄西大寺駅前の居酒屋で、ゴルフをしない者3人が加わって、6名での忘年会。この6名は、気心が知れた者なのでいつも皆、よく喋ります。

女三人寄れば、かしまし、とよく云われますが、通常、男性だけの会合では、お互いが意識し、遠慮もするので喋りすぎるということはなく、比較的静かです。しかし、この会合では、政治や社会のこと、歴史、文化、最近の世間の様子、家庭のことなどについて、みんな口角沫を飛ばすが如くよく喋るので騒がしく、時には近くで呑んでいる人の迷惑にもなりますが、時々我にかえって声を抑えたりします。しかしながら、このような会合は、皆から新しい情報や考えを吸収することができる貴重な場であるので、楽しくもあります

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2013年12月12日 (木)

グレゴリー聖歌と仏教における声明との共通性

先月、大阪大学会館で聴いたコンサート「松井知恵&ヴォーカルアンサンブルLa萠Mie ~祈りの歌で音楽が始まった~」は、4人のソプラノ歌手と一人の演奏者(シンセサイザー、シタ-)によるもので、アヴェマリア、賛歌、聖歌などの宗教音楽の素晴らしさを満喫しました。主宰者の松井智恵さんは、歌手の中島みゆきに似た清楚な感じのする方でした。

今回の演奏で説明を受けましたが、西洋キリスト教におけるグレゴリー聖歌などの宗教音楽と仏教における声明(しょうみょう)とは、その根底は同じで、祈りの気...持ちを伝え、言葉だけではよくわからないが、音楽というものが加わることによって、人はより強く影響を受け、感化されるということがよく理解できました。

また両者の違い、西洋の賛歌は天に向かって昇っていく感じ、声明は地面の底から突き上げて響く感じという説明も、何となく理解できた感じです。人間にとって音楽というものの影響の強さを改めて感じました。声明とは、法要儀式に際し、経文や真言に旋律抑揚を付けて唱える仏教声楽曲です(例:諸天漢語讃)。

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2013年12月 8日 (日)

宮里優作選手。初優勝、おめでとうございます!

宮里優作選手。ツアー初優勝おめでとうございます。彼は、アマチュア時代から将来を担う選手として注目され、鳴り物入りでプロ入りしましたが、もう一歩のところで何度も優勝を逃すことが多く、不運な選手でした。彼にとって、本日の日本シリーズJTカップでの優勝は、実にプロ入り11年目の勝利で、長い道のりでした。

最後の18番ホール、緊張のせいか、第2打をミスし、ボールはグリーン下のラフへ。その時点で2位の呉選手とは3打差。そこからのショットはむつかしく、ダブルボギーで収まれば成功、トリプルボギーとなる可能性も十分考えられる場面でした。そうなればプレーオフ。私は、若しかしたら、また優勝は駄目なのかと思いました。しかし次の瞬間、彼は奇跡的なチップインパーを決めました。彼はその瞬間、膝から崩れ落ちて、立ち上がることができず涙を流していました。感動的な瞬間でした。

妹の宮里愛さんや奥さんと子供さん、ご両親が見守る中での初優勝、本当に良かったです。おめでとうございます。これからは、今までの重圧感から解放され、松山選手などと優勝争いを続けていって欲しいと思います。
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2013年12月 5日 (木)

宇宙ステーションから観る我が国の状況

昨日観た「宇宙生中継」。若田光一さんによると、宇宙ステーションは僅か2時間程で地球を一周できると言う。宇宙ステーションからの眺めは素晴らしかった。オーロラも美しく輝いていた。このような宇宙から地球を眺めると、地球上の様々な出来事が、些細で、取るに足らないものと感じ、世界観、人生観も変わるだろうと思った。かつてアメリカの宇宙飛行士が、地球への帰還後、人々の心を和らげ、争いを止めさせようと宗教家に変身したという話を聞いたことがある。肯ける。

さて、地球上では、宗教、言語、価値観の違い、文化・風習の違いなどにより、様々な紛争が絶えない。我が国においても今、対外的には中国との対立や、国内的には特定秘密保護法案などが世間を騒がせている。この特定秘密保護法案だが、多くの国民が反対しているにもかかわらず、自民党が数の論理を武器に、民意を無視して強行採決しようとしている。残念なことだ。

有権者全体から...見れば、自民党は僅か20%程度の支持を得ているに過ぎない、それもこの支持の大半は、アベノミクスによる景気回復や生活向上という経済的な側面のみから支持されているに過ぎないにもかかわらず、全ての面で国民から全権を得、民意が得られているとして、圧倒的多数の反対を押し切って成立したとしても、将来的には賢明な日本国民は、いずれはこの法案を廃案にするだろう。

現在、時代が変わり、社会が進歩し、悪政をチェックするネットワークが存在しているとは言え、異常な社会不安が突如生じた場合、太平洋戦争時における我が国の政治家やドイツ・ワイマール民主憲法下のナチス党のように、特定秘密保護法案のような不明確な法案を恣意的に解釈して、我が国民を暗く不幸な運命に追いやる政治家が現れないとは誰も断定できないだろう。

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