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2014年12月

2014年12月30日 (火)

黒田官兵衛の総集編を観て

今日、大河ドラマ『黒田官兵衛』総集編を観ました。4時間にわたる番組で、うまく時の流れに沿ってアレンジされていて、わかりやすく大変楽しめました。大河ドラマについては例年、全てを、毎週観るのですが、今年は官兵衛のことについて司馬遼太郎の『太平記』などでよく知っていましたので、他の番組を観たいこともあって、見ないで済ませました。しかし最後になってせめて総集編だけは観ておこうと思ったわけです。

さて、総集編を観ての感想ですが、晩年の豊臣秀吉の狂気じみた行動、たとえば朝鮮への侵攻や明国征服の野望を抑えようとする軍師・官兵衛の必死の説得、忠告、暴君・織田信長を諌めようとする明智光秀の人間愛的な側面が上手く描かれていると感じました。

この番組を観ながら、今の世でも、どこかの首相のように、選挙で全てが信任されたと勝手に判断し、秀吉のような振る舞いで、皆の意見を聞かず、立憲政治を無視した政治を行ないかねない政治家がいることに、改めて大きな不安を感じました。首相の傍に、官兵衛のように、首相に自由にものが言える、忠告する勇気ある参謀がいない今、一層このような思いを強くしました。

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お寺の掲示板にあった歌

自宅の近所の散歩する道沿いに、幾つかの小さな仏教寺院がありますが、今日その中のひとつのお寺の掲示板に次のような歌が記されていました。

「降る雪と 人の心に 降る欲は
         積もるにつれて 道を忘れる」

いい歌だなあ、と思いました。帰宅後すぐにノートに書きとめました。
雪と人間の欲を並べてうまく表現しています。“道を忘れる”というところが実にいいです。人間、お金があり過ぎると身を亡ぼしますね。世の中の事件は全てこれで言い尽くせますよね。
散歩の度に、次はどんな歌が記されているのだろうと、楽しみにしながら歩いています。

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空しい気持ちのみが残った衆議院選挙

衆議院選挙が終わって空しい気持ちのみが残った。選挙には行ったが私の地域には投票したいと思う人がいなかったので、"よりましな"党の方に投票した。ただ比例票はしっかりと意中の党に投票した。結果は自民党の大勝と野党の不甲斐なさ。これからの日本はどうなるのかと不安に思った。

毎回の選挙でいつも一番の話題となるのは、経済面すなわち生活面だ。今回の選挙でも、もう少しだけアベノミクスマジックの効果を信じて我慢しよう、そうすれば経済も上向き生活がもう少し良くなるだろう、他の特定秘密保護法案や憲法改正などの危険を伴う政策などには目をつぶって、というように消極的に投票した人が多かったのでないだろうか。それでなければ、普通に考えればこのような大勝はあり得ないと思った。

今回の選挙は自民党の大勝とは言え、比例票から見て取れるように自民党が圧倒的な支持を得たわけではなかった。小選挙区制の欠陥のため、自民党の当選者が異常に不公平ともいえる程の多くの議席を獲得した。それに今回の選挙では安倍さんは、原発や特定秘密保護法案、沖縄問題など、不人気な政策には殆ど触れず、彼のずる賢い性...格を露わにした。

これから心配されるのは自民党の驕りである。自民党内の全ての人が傲慢な人格を備えた人ではあるまい。これらのハト派の人たちが一人一人、個人の良心に従って行動して欲しいものだ。そして野党は、西欧社会に見られるように、保守党に対峙する健全な庶民の側に立った政党を作るべく大同小異の立場で、頑張って欲しい。

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2014年12月11日 (木)

あべのハルカスのこと

先日、天王寺方面で昔の友人との会合があったので、ついでに阿倍野のハルカスを初めて見学した。エレベーターは二段階になっており、先ずは16階まで昇り、続いて60階まで昇る。平日というのに沢山の人出だ。多くは友人同士や団体客だ。

ガラス窓で覆われた展望台。下を眺めると恐怖感を少し感じる。地震が来ても大丈夫なのかと思ってしまう。

展望台から見る風景は素晴らしい。金剛山、葛城山、二上山、生駒山、・・・大阪湾、等々。...
ここからは上町台地が一望に見渡せる(添付の写真)。手前が天王寺公園、北に向かって谷町筋を行く車の流れ、右側には四天王寺が見える。大坂城は霞んで見えなかった。Img_4923

Img_4925


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2014年12月 9日 (火)

高倉建さんのこと

亡くなられた高倉建さん。スターという地位にありながら、驕らず、謙虚で、人を思い遣る人だった。また女性が惚れるばかりでなく、男が惚れる俳優でもあった。

メディアによく登場する人は、映画スターであれ、スポーツ選手であれ、あるいは政治家であれ、社会に対する影響力が大きい。それ故に一般国民、とりわけ若い人は彼らを見て感化されやすいので、自らの行動や言動に対して責任を持たなければならない。そういった意味で高倉建さんは模範的な人だった。政治家などを見ていると、そのような人物が少ないので一層、高倉さんには魅力を感じる。

高倉さんは網走番外地などの任侠映画から身を起こし、独立後は幸福の黄色いハンカチ、鉄道員などの社会派的映画、心あたたまる映画で主演を演じ続けた。...

私が特に感動したのは、江利チエミさんとのことである。高倉さんと江利チエミさんが結婚したのは、高倉さんがまだ無名に近い時であったという。幸せに暮らしていた二人に思いがけぬ不幸が訪れる。江利チエミさんの義姉という人物が突然人現れたことをきっかけに、江利さんは大きな借金を背負う。このことで高倉さんに迷惑をかけるのを畏れた彼女は、離婚を決意、別れることになった。その後チエミさんは借金を完済した。

そして高倉さんと再婚しようと思っていた矢先、若くして病で亡くなる。高倉さんは離婚後、独身を貫いた。チエミさんが亡くなってからは、時々、人知れず彼女の墓を訪れ、命日には必ずチエミさんの家族に線香を届けていたそうだ。
高倉さんのやさしさが伝わってくるようだ。

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中国の留学生のこと

11月のある日曜日、中国からの女子留学生(阪大生)4人とその世話をしている女性4人の一行を観光案内し、箕面の滝道を歩いて来ました。好い天気に恵まれ、秋の紅葉を楽しみました。箕面滝道のモミジの紅葉は、20日から月末にかけてピークを迎えます。

さて、留学生4人は、上海およびその周辺に住んでおり、今年9月に日本語研修のために日本に来たばかりで、日本語の学習とともに、日本の歴史、文化、文学、民俗などを学ぶのだと言っていました。彼女らは来日前の2年間程、日本語を勉強しているので、彼女らとの意思の疎通は殆ど問題ありませんでした。

彼女らは皆、日本が好きで、日本のことを知りたいという意欲に溢れていました。我々が説明する歴史を含む箕面の様々のことに興味を示し、一語一語、分らないことがあれば、直ぐに質問を投げかけてくる程でした。...

最近の日中間の相互の国民の印象は、芳しくありません。しかし、少なくとも彼女らの言動からは反日的な発言は微塵も感じられませんでした。

最近みた池上彰氏の番組で、中国における反日の雰囲気は、天安門事件後、中国共産党がその支配の正当性を主張するために、日本軍国主義と戦った共産党の功績を過度に宣伝することから昂じて来ていると、説明されていましたが確かにそうかも知れません。

しかし、彼女らと話していると、中国国民の中にも、中国政府の宣伝をそのまま受け入れるのではなく、冷静に判断している人たちも多くいるのだなあと感じました。

彼女らの一人に、中国の小説家・魯迅(ろじん)が書いた「藤野先生」を知っているかと聞いたところ、「日本に来て、仙台で医学を学んでいたが、当時の中国の民衆の不甲斐なさに発奮し、医学をやめ政治の方向に転じ孫文らの革命に投じた人で、魯迅にとって、藤野先生は、日本でお世話になった恩人だということを認識し、自分も十分承知している」ということでした。私は、まだこの中国と日本を結ぶ美談が存続していることに安堵を感じました。(注:この『藤野先生』は、今はどうか知りませんが、以前は、中国で教科書に使われていました)

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国家の暴走

本当に心配です、日本の将来が。自民党による一強支配がこのまま続いたら、どうなるでしようか。首相が常識的な考えをもった良識ある人で、良い政治を行なってくれる人であれば、例え一党独裁でも心配することはないでしよう。

しかし安倍さんは違います。A級戦犯であった祖父・岸元首相の汚名をそそぎたいという個人的な願望を達成するために、我が国が侵した日中戦争や太平洋戦争での過ちを認めず、戦争を正当性化するかのような発言が目立ちます。そして天皇陛下さえ忌避している戦犯が祀られている靖国神社への参詣にも熱心です。これらのことが中国共産党独裁政権に日本攻撃の絶好の口実を与えています。

今回の選挙ではアベノミクスを前面に出し、都合の良い経済指標を並べたてて、失政を覆い隠そうとしています。アベノミクス以外にも問題は沢山あります。正規雇用者と非正規雇用者の格差の拡がり、子育て支援や社会保障政策の乏しさ、憲法の恣意的解釈と好戦的な立場の明確化、など、国民が普通に考えれば賛成し兼ねることを次々と行っています。

...

安部政権の暴走を許すことは我が国のために良くありません。添付の古賀茂明さんの著書「国家の暴走」を読んで、このような思いを強くしました。今回の選挙では与野党伯仲の政界地図になることを願っています。
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