湯布院(由布院)、九州にある女性に人気のある温泉町
先月末、阿蘇外輪、黒川温泉、湯布院、熊本など、九州北部を足早に旅しました。ところが昨日、同じ地域で大地震が発生しました。熊本県、特に益城町での被害は甚大だそうです。どうかこれ以上被害がでないことをお祈りしたいと思います。
このような時、九州の旅の思い出などを記すことは大層憚られることなのですが、あえて、旅した中のひとつ、湯布院(由布院)のことについて記したいと思います。
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湯布院(駅の名は由布院と記されています)のことは、「ガイアの夜明け」などからの情報により、いつかは訪れたいと思っていたところでしたが、現地に行ってみて驚きと感動に遭遇しました。私が抱いていた古い温泉街のイメージとは全く違うのです。
短い時間での周遊でしたが、由布見通り、湯の坪街道などは、まるで京都の町を歩いているように感じました。行列のできる人気のスイーツショップやカフェ、湯布院で採れる野菜を使った洒落たレストラン、お土産屋さん、ふれあい動物園、ゆふいん犬屋敷・猫屋敷、などが江戸の長屋のように情緒豊かな店構えで軒を連ねています。通りから望まれるのは由布岳(標高1,584m)です。
従来の温泉町は男性客中心につくられているように思いますが、ここ湯布院は女性客を中心としてつくられているように感じました。歩いている人も、7割程度が女性の方のようで、女性に人気が高いことを物語っているようです。外国の方も多く(多いというよりは外国人の方が多い)、歩いていて聞こえてくるのは中国語、韓国語、英語などです。写真にも掲げましたが、フランスと思われるグループがドクターフィッシュを楽しんでいる姿に目を奪われました。
また若い女性が自撮りをしている光景もよく見られました。
湯布院はアートの街としても知られており、絵画、彫刻、陶芸、音楽などを楽しめる施設もたくさん点在しています。なお、由布院駅周辺から湯の坪街道を通り、金鱗湖周辺までは約30分です。
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さて、湯布院は、かつては小さな温泉町であったそうです。そして、他の多くの温泉地が大型ホテルやリゾート施設の建設、ネオンが輝く男性中心の歓楽街につくられていったのに対し、地元の人々が団結し、自らが主体となり、大資本による大型開発計画には適正な規模や景観を守るために抵抗し、小規模で家庭的で、且つ田園的な名残りを維持し、誰もがくつろげる雰囲気を、徐々につくりあげて行ったのだそうです。
また忘れてならないのは由布院の役所です、一般的に行政は住民の意見を十分に聞かないで物事をすすめ、その結果、計画が失敗するところが多いようですが、ここ由布院では、行政が住民と同じ目線で計画を進めて来たとの評判です。立派です。
地方創生という言葉を掲げて、いかにも地元のための政治を行ってやっているのだという政治家が多いようですが、地元の繁栄は地元の人々が主体的にやってこそ上手くいくのだという教訓を由布院の方々が教えてくれています。
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