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2016年7月20日 (水)

草枕

梅雨が明けたようです。今日の大阪地方は朝から空一面が青空に覆われ、しかも涼しく、清々しく感じられます。蝉の声が聴こえます。蝉の声は私にとっては雑音ではなく楽音に感じられます。蝉の声を聴きながらゆったりと何かを考えながら時間を過ごすのは至福の時かも知れません。

様々な事件や出来事が毎日のように起こっては消えて行く俗っぽい現在の世の中に住んでいると時々、現実世界から逃避したいような気持になります。このような時、含蓄のある文学作品を読むのが一番だと思って、かつて読んだことのある文学作品を思い浮かべますと、夏目漱石の『草枕』に行き着きました。

『山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。とにかく人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安い所へ引っ越ししたくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生まれて、画が出来る。・・・・・』

.これは草枕の冒頭の部分ですが、あとはゆっくりと読んでいくと、俗を離れた自然の中でゆっくりと過ごせたような気分にさせてくれました。もっともこの草枕は、少々「美句」を含んだ難解な文章が多く、学生時代に一度読みましたが、その時はただ読んだだけで、今から思えば全く理解していなかったに等しいです。今になってようやく小説の良さを感じることができました。
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ところで、この草枕は、夏目漱石が熊本の温泉地「那古井の里」を訪れた時の、小説のヒロインである宿の娘さん「那美さん」を中心として繰り広げられるエピソードを下敷きにして書かれたものです。夏目漱石は、当時流行った自然主義文学の“せっぱつまった文学”に対して、“余裕のある文学”と称せられ、のんびりとした、寛(くつろ)いだ気分の低徊趣味の文学を確立したと言われています。
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