« 2017年1月 | トップページ | 2017年3月 »

2017年2月

2017年2月26日 (日)

モノづくり関係者の方々に元気を出して頂きたいという思いで出版した本です:『伝えたい細やかな日本のモノづくりの心』

モノづくり関係者の方々に元気を出して頂きたいという思いで、『伝えたい細やかな日本のモノづくりの心』を出版しました。アマゾンで発売中です。

ひとことで言えばこの本は、”日本のモノづくりの心(精神面)を記したもので、人文学的な部類に属する本です(技術的な本ではありません)。

日本のモノづくりが、我が国の独特な風土・文化・歴史の中で培われたもので、世界的に比類のないものであることを述べた本です。

公共図書館の中にも収められているところがあります。

概要については下記の写真をご覧下さい。
Img_6347


1


2


3


4


5


6


7


8



| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月25日 (土)

国家主義の恐ろしさ

政治的に左であろうが右であろうが、国家主義(全体主義)は恐ろしいものです。国家主義というのは、左右どちらにも存在し、国家権力の前では、個人の自由や尊厳は無視される体制と云えます。この体制では、情報は全て権力者によって管理され、また権力者の好きなように操作され、権力者が嘘を言っていても国民にはわかりません。必然的に暗い世の中になります。

政治は、左にも右にも偏らない中道が一番適切な体制であると言えます。

最近、起こった事件を見てもそれは明確です。マレーシアの空港で起こった某国の方が暗殺された事件など、自らが手を下していながら、他国の責任に転化するなど、詭弁を弄し、信じられないような嘘を並べ立てています。...

我が国でも、程度の差はありますが、国家主義的な動きが若干見られ、これとよく似た話題に事欠きません。共謀罪法案を巡る問題や南スーダンにおけるPKO派遣問題、そして大阪豊中市における某学園問題(国有地格安払下げ問題を含む)など。謎と疑惑だらけです。

某学園問題については、政治家が何らかの関与をしていなければ起こることではありません。またこの某学園では、教育勅語の暗唱など、戦中の軍国主義教育まがいの教育が行われているという話です。真実の解明を進めて頂き、明るい世の中にして欲しいものです。
写真は、某学園の現場を視察されている民進党、玉木、辻元議員です。

F1cb0b7dbc6ee45b699ce66c13df2122

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月22日 (水)

念仏信仰で庶民を癒した人「徳本(とくほん)上人」

先日、地元の観光ボランティアガイドの研究会で、箕面地域に伝わる「民話」についてお話をさせて頂く機会がありました。当日お話した幾つかの民話の一つが、「徳本上人」という江戸時代後期、念仏信仰の普及に力を注いだ人に関する民話です。

徳本上人と云う人がどのような人物であったか、簡単に紹介したいと思います。皆様の地域にも彼の足跡が残っているかも知れません。
 =========================...
 徳本上人は、空也や法然、親鸞とかいった、いわゆる教科書の中で教わった有名な宗教家ではありません。しかし彼のような、聖人ともいえる、徳に満ちた立派な人が、僅か今から200年ばかり前に、庶民の幸福を求めて念仏を称え、当時の恵まれない、不幸で、貧しい人々のために、我を忘れて献身的に尽くしていた姿を想い浮かべると、当時の世の中においては、貴重な存在感をもった人物であったと思わざるを得ません。

現代において、利己心が全てで、人のため世のために働こうという気持ちなど一かけらもない多くの政治家を見ていると一層そのように感じます。
=======================
徳本(とくほん)上人は、江戸時代後期(1758年)紀州日高郡の生まれ。1801年から13年間、箕面市にある勝尾寺の松林庵に住んでいた念仏行者です。彼が書いた蔦(つた)文字と呼ばれる独特な六字名号(南無阿弥陀仏の六文字)には霊験があると云われ、人々は競って彼に六字名号(ろくじみょうごう)を書いてもらったそうです。勝尾寺を去った後は、江戸の小石川において一行院を再興しました。同所において61才で没しますが、その間、日本各地に出向いて庶民のために念仏行脚をしました。そのため、全国至る所に、彼の六字名号碑や供養塔が遺されています。

彼は9歳で出家を志し、18歳で父が死んで以来、「常坐不臥(じょうざふが)」、すなわち、常に坐禅をして、夜も横にならぬ生活を死ぬまで続けました。食は一日一合の豆粉と麦粉だけでした。岩室の断崖絶壁の岩の上で、昼夜不断の念仏の千日苦行を行ない、梵網戒経を感得し念仏の教義を悟りました。

ある日、不断念仏を行なっている時、老翁が訪れ、法然上人が書いた「一枚起請文(いちまいきしょうもん)」を託されました。「世のため、人のため、大切な知識になるぞ」と告げ、その老翁は、雪の中に消えたと言われています。そこで彼は、極楽往生の明らかな証拠はこれに過ぎるものはないと、以後、常に身に携え、生涯、法話の時も、この他のことは話さなかったと言われています。

彼は、宗義も学ばずして、わずかに「阿弥陀経」の句読のみで、自然と念仏の教えの要諦を得たと言われています。浄土宗の開祖法然の遺影を慕って44歳の時、箕面の勝尾寺に来て松林庵に住み、毎月15日には、法然が住んだ二階堂で別時念仏を行ないましたが、その日は、近在遠郷より老若男女が、その法会に連なろうと列をなしたと云われています。彼が書いた六字名号を人々は護符とし、名字碑を立てて、念仏講の標としました。

1


2


3


4


5

| | コメント (0) | トラックバック (0)

”日本のモノづくりの心”を後世に伝えて欲しいために書いた本です!

昨年、出版した書籍「伝えたい細やかな日本のモノづくりの心」を、大阪にある数か所の本屋さんに置かせて頂いています。この本は、ネット販売で、アマゾンサイトで販売されていますが、身近に手に取って見て頂くためにこれらの本屋さんにも置いて頂くようお願いしました。

せっかく書いたので広く皆さんに読んで頂きたいために、県立図書館や公立図書館など、北海道から福岡県まで、約30箇所の図書館に寄贈させて頂きました。図書館での登録手続きにかなり時間を要するため、一部の図書館ではまだ登録されていないところもありますが、多くは貸出可能となっています。大阪では大阪府立図書館、大阪市立図書館、堺市立図書館と、私の地元の箕面市立図書館に収められています。
======================...
因みにこの本は、“日本独特の風土・歴史・文化の中で醸成されたモノづくり文化”について記したもので、日本の優れたモノづくりの心(精神)を後世に伝えて頂きたいという願いを込めて書いた本で、人文系の書物に属するものです(技術的な本ではありません)。
Img_6347


16864252_1247060692048780_497691237


16711603_1247061268715389_203832702


Img_20160518_0001



| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月15日 (水)

不都合な事実が隠蔽されないように

『チェルノブイリの祈り~未来の物語~』という本があります。その著者、スベトラーナ・アレクシェービッチさん(ノーベル文学賞受賞者)さんは、その中で次のように述べています。

「・・・この本は・・・チェルノブイリを取り巻く世界のこと、私たちが知らなかったこと、殆ど知らなかったことについての本です。見落とされた歴史とでもいえばいいのかしら。・・・人間や人間の本質に何が起き、国家が人間に対していかに恥知らずな振る舞いをするか、こんなことを知ったのは私たちが最初なのです。国家というものは自分の問題や政府を守ることだけに専念し、人間は歴史の中に消えていくのです。・・・だからこそ、個々の人間の記憶を残すことが大切なのです」。
========================...
上記の彼女の言葉を補足しますと。
チェルノブイリ原発事故は、ソ連共産党独裁政権下で起こりました。その政権は、国民の間に不安、不満が蔓延し、政権への批判が大きくならないように、不都合な事実を隠蔽し、放射能の影響など事故後の実態を国民に知らさないようにしました。
========================
現在の日米両国では、程度に差があるとは云え、これと類似した、不都合な事実を隠ぺいする動きが見られます。

トランプ政権は、自分に批判的なメディアは「偽ニュース」と攻撃しています。たとえば、就任式での観衆の数をめぐり、8年前のオバマ政権の時よりかなり少なかったという報道に「嘘だ」と決めつけたことや、「不法移民が投票しなければ、自分の得票数はクリントン氏より上回った」など、根拠のない発言を繰り返しています。

一方、我が国の現政権においても、南スーダンの陸上自衛隊の日報に「戦闘」があったと記されていながら、防衛相が「事実行為としての殺傷行為があったが、法的な意味の戦闘行為ではなかった」などと、他の閣僚においても詭弁を弄する発言が多発しています。
==========================
このように権力者が「嘘」を「嘘でない」と繰り返し否定することで、「何が正しいかという社会の判断基準が次第に壊れ、麻痺していくこと」は危険なことです。当たり前のことですが、「嘘」を本当だと皆が信じてしまうような世の中にならないように、メディアは真実を伝えていく必要がありますし、国民も冷静に“自分で真実を判断する目”を養っていく必要があると感じます。ヒトラー・ナチス政権下のドイツや大政翼賛会の下での日本のような悲惨な世の中に戻らないためにも。

1

2_2




| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月14日 (火)

相撲の起源を知る

(English follows Japanese)
先週の2月5日(日)、奈良県の當麻(たいま)にある、相撲館「けはや座」で珍しいイベント、「日本書紀と相撲甚句で伝える相撲発祥」が、開催されたので行ってきました。この「けはや座」は、近鉄線、當麻駅から、当麻寺の方向に少し歩いたところにあります。ここで「けはや座」の“けはや”は後で述べる當麻蹶速(たいまのけはや)のことです。
=======================
会場である「けはや座」の中央には土俵があり、ここを舞台として相撲甚句のコンテストが繰り広げられました。プログラムは、相撲発祥についての講演、相撲甚句の披露、相撲甚句教室から成っていて、相撲甚句の披露では、當麻蹶速(たいまのけはや)と野見宿禰(のみのすくね)に縁のある地域の6つの甚句会が、日頃の甚句の練習の成果を披露されました。

歌い手は、相撲という性格上、数人の女性の方の他は全て男性でしたが、初めて見る相撲甚句には大変興味を感じました。土俵上には横綱に昇進した稀勢の里の等身大の画が飾られていました。相撲甚句は、花相撲や巡業相撲の土俵上で力士が披露する甚句です。元日本民謡の一種で,越後甚句の流れといわれ、力士が余興的に土俵でうたい,それに合わせて踊ったのでこの名が生まれ,江戸時代末期から始まったと言われています。
========================
ところで、相撲の起源ですが、養老4年(720年)につくられた『日本書紀』に、當麻村に、當麻蹶速という勇者がいて、「我は天下に比類なき力持ちであり、我と力比べをして勝つものはいない」と心に思い、人にも語っていました。

それを聞かれた垂仁天皇が、「彼と力合わせをするものは誰かいないか」と聞かれ、一人の則臣が、出雲国に野見宿禰という勇者がいると申し上げると、即日に人を遣わして、野見宿禰を呼び、蹶速と宿禰に角力を取らせた。互いに蹴り合って遂に、蹶速は脇骨を蹴り折られて生命を失った、宿禰は勝った恩賞として、領地を賜り、都に留まって朝廷に仕えることになった。これが相撲の始まりと言われています。(日本書紀より少し前につくられた『古事記』にも、これの元型となるような話があります。天照大神が国を譲って欲しいと大国主命のもとに派遣した「たけみか雷(づち)」が大国主命の息子「たけみなかた」を負かした話です。「たけみなかた」は敗れて諏訪に逃れ、今、諏訪神社の上社と下社に祀られています。)

二人が相撲を取ったといわれる“相撲神社”が奈良県桜井市にあります(写真)。その天覧相撲の様子(写真)も併せて御覧下さい。

Sunday last week, I visited Sumo-pavilion “Kehaya-za” at Taima. There, I learned a history of Sumo in Japan and enjoyed Sumo-themed song. According to Nihon-shoki (the oldest chronicles of Japan)(720 year), in the era of Emperor Suinin, Taimano-Kehaya of Taima-village bragged himself that he is the strongest man in this country. Knowingly this rumor, the Emperor summoned his subject to recommend any sumo wrestler to compete with bragger. Accordingly, Nomino-Sukune from Izumo was recommended. Then match was set and Sukune defeated Kehaya and Sukune was given Kehaya’s domain and served the Emperor.

1


2


3


4


5


6

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 7日 (火)

経済成長がすべてか?

今、世界は少し揺れているようです。アメリカのトランプ大統領の出現がこれに輪をかけているようです。我が国も例外でなく、様々な政策を巡って、論議が繰り広げられています。
=======================
インドのノーベル文学賞受賞者である、ロビンドロナト・タゴールさんという方が、次のような言葉を遺しています。

「歴史が新たな段階に達し、道徳的な人間、人格的に完成した人間は、商業的な人間、限られた目的しか持たない人間に、ほとんどそれと気づかぬうちにますます場所を譲り渡しつつある。科学における驚異的な進歩に助けられて、このプロセスの規模と力は巨大化している。道徳のバランスは乱れ、魂を欠いた組織の影の下で人間の人間らしさが見えなくなっている。」

また、現代アメリカにおける、女性哲学者・倫理学者・マーサ・C・ヌスバウムさんは、彼女の著書『経済成長がすべてか?』のなかで、

「あらゆる近代の民主的な社会は、国家的関心から、強い経済と繁栄する商業文化を必要としています。・・・しかし私が利益のための教育とかもっと包括的に「経済成長のための教育」とでも読んでみたいものの支持者たちは、その目標の達成に必要とされるものについて、実に貧しい考えしか持ち合させていないわけです」
========================
まさにお二人の言われている通りのことが、商業的な人間、すなわち、儲けることがすべてと、経済第一主義を信奉する一部の政治家によって行われ、人間の自由と平等、尊厳といった普遍的価値感が失われようとしています。この動きを何とか止めたいものです。

さん最初の写真は、アインシュタインとタゴール、最後は、ヌスバウム さん
Einsteinvstagore


Img_20170207_0001


220pxnussbaum_martha2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

八尾市にあるテクノグローバル(株)さんを訪問しました

先日、知り合いの高田浩之さんの経営するテクノグローバル㈱を訪問しました。同社は、八尾市にあり、プラスチック金型及びプラスチック成形品をつくっている会社です。お会いするのは10年ぶりです。最初お会いしたのは創業間もない頃でした。それから、大きく前進され、2014年には、ベトナムにも会社を設立されました。

日本における製造業は減少の一途をたどっており、金型業界も例外ではありません。その中で着々と成長されているのは実に素晴らしいことです。先日も、日経新聞や日経産業新聞に同社の活躍振りが採り上げられており、嬉しく感じました。国内では、コクヨや小林製薬、奈良県立医大などの顧客から信頼を寄せられており、喜ばしい限りです。従業員の平均年齢も若くこれから益々の活躍が期待できそうです。
=========================...
ところで、ベトナムの方は、勤勉で日本人と同じく手先が器用な方が多いと聞いています。また司馬遼太郎「人間の集団について~ベトナムから考える~」を読むと、仏教の影響が色濃く感じられ、みんな微笑を欠かさない、と書かれていました。高田さんに聞くと、その通りだという答えが返ってきました。次に書こうと思っている本に、ベトナムと高田さんの会社のことを採り入れたいと思いました。
======================
最初の写真は、高田さんとベトナム現地責任者の方(今、研修で日本に滞在)を一緒に収めたものです。次の写真はベトナム現地で、若い活気のある従業員の方に囲まれている高田さんです。更にその次の写真は、同社の製品で、金型製品とデザインを工夫したプラスチック製品(時計をアイコンにしたもの。ティッシュに付着する花粉や埃を防ぐことを目的としたティッシュボックス)です。後者は八尾市が後援している、中小企業とプロダクトデザイナーとのコラボプロジェクトで開発された同社の製品です。

テクノグローバル㈱→http://techno-global.jp/outline
16507849_1232523270169189_323964516


16388333_1232523486835834_441779203


16473680_1232523740169142_525387755


16406929_1232523820169134_382736603


16427592_1232523953502454_415318643


16473869_1232524106835772_584161610


| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2017年1月 | トップページ | 2017年3月 »