経済成長がすべてか?
今、世界は少し揺れているようです。アメリカのトランプ大統領の出現がこれに輪をかけているようです。我が国も例外でなく、様々な政策を巡って、論議が繰り広げられています。
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インドのノーベル文学賞受賞者である、ロビンドロナト・タゴールさんという方が、次のような言葉を遺しています。
「歴史が新たな段階に達し、道徳的な人間、人格的に完成した人間は、商業的な人間、限られた目的しか持たない人間に、ほとんどそれと気づかぬうちにますます場所を譲り渡しつつある。科学における驚異的な進歩に助けられて、このプロセスの規模と力は巨大化している。道徳のバランスは乱れ、魂を欠いた組織の影の下で人間の人間らしさが見えなくなっている。」
また、現代アメリカにおける、女性哲学者・倫理学者・マーサ・C・ヌスバウムさんは、彼女の著書『経済成長がすべてか?』のなかで、
「あらゆる近代の民主的な社会は、国家的関心から、強い経済と繁栄する商業文化を必要としています。・・・しかし私が利益のための教育とかもっと包括的に「経済成長のための教育」とでも読んでみたいものの支持者たちは、その目標の達成に必要とされるものについて、実に貧しい考えしか持ち合させていないわけです」
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まさにお二人の言われている通りのことが、商業的な人間、すなわち、儲けることがすべてと、経済第一主義を信奉する一部の政治家によって行われ、人間の自由と平等、尊厳といった普遍的価値感が失われようとしています。この動きを何とか止めたいものです。
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