池田理代子さんのこと
先日、大阪の高島屋にたまたま立ち寄った時、劇画家・池田理代子(69)さんのデビュー50周年を記念する展覧会「池田理代子-『ベルバラ』とともに-」が開催されていた。池田さんと言えば、王妃マリー・アントワネットを描いた「ベルサイユのばら」で有名な方である。会場に入ると、入場者は全て女性ばかり、家内と一緒だからよかったが、最後まで私以外に男性を見かけなかった。
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さてこのことはさておき、「ベルサイユのばら」については、娘がそのマンガなどに熱中していたことは知っていたが、私は読んだことがない。ただ、娘が読んでいた遠藤周作著「マリー・アントワネット」を私も読んでいたので、若干は展覧会の内容および池田理代子さんの生き方に興味を感じた。
池田さんは、大学に入ったのは1960年代の学生運動が盛んな頃である。池田さんは親のスネをかじって親世代を批判するのは恥ずかしいと思い、家を出た。アルバイトをしながら貸本屋向けの出版社でマンガの修行をした。19歳でデビューしたものの、食べるものにも不自由する暮らしだった。それが今の自分を支えているのだという。マンガ誌に燦然と輝く「ベルサイユのばら」を描いたのは24歳の時。その時は締切りに間に合わせるため徹夜は当たり前だったという。
だが、人気が出た池田さんを待ち構えていたのは、足を引っ張る男性の評論家たちだった。「女がいつまでも仕事をするものじゃない」と。女性は結婚して家庭に入るのが普通で、社会に出るのが批判される時代だった。「幸せは自分で決める!」とその時思ったそうだ。
やりたかったことをやらないで、後悔したくない。それが音楽の道だった。45歳で決断。「夢を実現するチャンスは人生に1回来るか来ないか。わがままになって突き進んだらいい」と考え、47歳で東京音楽大学に進み、30歳近く離れた学生を一緒に学んだ。そしてソプラノ歌手としてもデビューした。
池田さんの夢を追い続ける姿勢に感動した。
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