ウツギの花=卯の花
今の季節、ウツギの白い可憐な花が見られます。
ウツギの由来は、この木の幹がうつろ(空)であることから「空木」という名が付いたと言われています。また別名、「卯の花」と呼ばれています。卯月に咲く花だから卯の花というのか、卯の花の咲く月だから卯月というのかは定かでないらしいです。
名前の由来はさておき、卯の花は古来より詩歌に詠われてきました。万葉集でも卯の花は24首詠まれており、その内、18首はホトトギス(時鳥)とともに詠まれています。 西行や芭蕉、子規にも卯の花について詠んだ和歌や俳句があります。
卯の花と言えば懐かしい歌があります。
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佐々木信綱作詞、小山作之助作曲「夏は来ぬ」です。
卯の花の匂う垣根に
ほととぎす早も来鳴きて
忍び音もらす夏は来ぬ
古代の万葉人は鳥を呼ぶために卯の花を家の垣根にしたようです。
「匂う」は、現在の匂うという意味でなく、「美しく目に映じる」という意味だそうです。「忍び音」は、ウグイスの初音と同じように、ホトトギスの初音は「忍び音」と呼び、春先のホトトギスはまだ鳴き声に自信がないから「忍び音」ということのようです。
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