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2018年8月13日 (月)

バドミントン・桃田賢斗選手の快挙の裏に「過ちては改むるに憚ること勿れ」あり!

<バドミントン・桃田賢斗選手の快挙の裏に「過ちては改むるに憚ること勿れ」あり!>
Momota Kento has achieved the outstanding feat of winning the world badminton championship. There is a proverb“It is never too late to correct a mistake.”This is just the word for him. 

バドミントンの桃田賢斗選手が素晴らしい!世界選手権で男子日本選手としては初めての王座に輝いた。桃田選手といえば、2016年4月、違法カジノに通っていたことが判明し、無期限の出場停止処分を受けた人である。そのため夏のリオジャネイロ五輪出場の権利は突如として剥奪された。しかしそのような逆境を越えて彼は、2年を経た今、素晴らしい快挙を果たしたのだ。
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「過ちては改むるに憚ること勿れ」(論語)という言葉がある。私は桃田選手の出場停止処分後の言動を見て、この言葉が直ぐに思い浮かんだ。彼が謙虚に過ちを改める態度に感動した。何故これほどまでに感動したのか? それは、安倍首相との対比に於いてである。スポーツ界と政治の世界という違いがあるにせよ、幾度も嘘を平気で言い、何ら改めるところのない安倍首相の傲慢な態度に対して、桃田選手に、純粋さ、謙虚さ、人間としての優しさを感じたからである。人間は本来、かくあるべきだと思った。一国の総理大臣と一介のスポーツ選手との対比を馬鹿げたことだという人がいるかも知れない。しかし人間としては同じである。地位の高い者が徳を兼ね備えているわけではないのだ。否、その逆であることが多いのだ。
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桃田選手が今日に至るまでを振り返ってみたい。(朝日新聞記事を参照)
香川県出身の桃田は親元を離れ、バドミントンの強化に力を入れていた中高一貫制の福島・富岡一中に入った。その当時の本多裕樹監督は「技術で僕が教えられることは殆どなかった」と述懐している。インドネシア人コーチは「この子が日本バドミントン界の歴史を変える」と言った。シャネルとネットの一番上に当て、相手コートに落とすような繊細なショットを身につける練習は誰よりも遅くまでやった。高校3年で世界ジュニア選手権を制し、NTT東日本へ。世界ランクは2位まで上がった。髪を金色に染め、派手なネックレスをつけた。「きらびやかな生活をしてバドミントン選手の地位を上げたい」とも言った。そして、カジノ通いによる出場停止という突然の破局。こんな場合、人は自暴自棄になることが多い。
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しかし彼は違った。彼が本来、謙虚というものを持ち合わせていたのだろう。それだからこそ周囲の人も彼を責めなかったのだ。失意の奈落に陥った時、家族は何も説教がましいことも言わなかったし、出勤停止明けに出社した時も、会った人は暖かく声を掛けてくれた。地元のバドミントン教室に参加した時も「どう迎えられるか、びくびくしていた」というが、予想に反して温かく迎えられた。トップ選手のプライドを捨て、練習の合間に落ちているシャトルを拾って回り、得点板を出す仕事も買って出た。長いラリーをしてわざと負け、会場を盛り上げるようなこともした。処分期間中、彼はひたすら走っていた。NTT東日本も須賀隆弘監督は「目標もないのに、よくここまでやるな」と思ったそうだ。彼は「バドミントンをやらせてもらえる環境があるだけで、幸せだった」と今までとは異なる姿勢を見せている。
そして、今年7月、復帰直後282位だった世界ランクは6位にまで上がった。
かつて華やかな生活を求めた彼は、「華やかな生活ではなく、プレーや立ち振る舞いで、教室で一緒にシャトルを打ち合ったジュニア選手たちの手本になりたい」と話す。
そして先日、彼の2年間にわたる精進が結実した。バドミントン世界選手権で日本男子史上初の優勝を飾った。嫌いだった筋力トレーニングで地道に下半身を鍛え、本来の技術にスピードが加わった。バドミントン界の歴史を変えると言われた逸材が、過ちとしっかりと向き合ってきたことに天も味方したのだ。心技体を兼ね備えたとも言える。
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今、安倍政権の下で実施されようとしているカジノ奨励法案。桃田選手には、このような悪を助長する法案には断固として反対意見を述べてもらいたいものだ。

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