高瀬佳子さんのコンサート「夢と現実のはざまで」
先日、高瀬佳子さんのピアノコンサート「夢と現実のはざまで」を聴きにいって来ました。
高瀬さんのことは、今年2月9日のチベット歌手 バイマーヤンジンさんのコンサートで、ピアノの伴奏者として共演されていたことで、初めて知りました。
コンサートの場所は、大阪・高槻市駅の直ぐ近くの、50人程度収容のこじんまりしたスタジオ。家庭的な雰囲気の場で、パンフレット(写真参照)に書かれているように、演奏者の息遣いまで聴こえるような空間でした。音楽会と言えば、大ホールで演奏されることが多いようですが、このような小さな空間で音楽を聴くのも乙な味わい方であると感じました。
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演奏会は、曲の合間での、作曲家と曲の解説を伴ったもので、これが曲の理解に役立ち、演奏をいっそう楽しむことができたように思います。
さて、今回の演奏はシューマンが主題でした。音楽の専門家ではないので、むつかしいことはわかりませんが、シューマンとその妻クララの苦悩に満ちた人生模様についての解説を聴いた上での、ソナタ第1番 OP.11 の4楽章を一気に連続で弾かれた演奏は圧巻でした。
シューマンの人間としての苦悩が如実に描かれているように感じることができました。その他、シューマンと同時代の作曲家、メンデルスゾーン、リストなどの演奏も作曲家の生涯の解説と相まって、大変感動的でした。
この演奏会では、ご主人の十河陽一さんも脇役?で出演され、十河さんの作曲した曲を奥さんが演奏するというところに、共に音楽家という、このような良き夫婦もいるのだなあと羨ましく思いました。
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なお、高瀬さんは高槻市を拠点に演奏活動をされています。京都市立芸術大学を卒業後、ドイツに留学された後、演奏活動をされています。昨年の台風で、高槻市も大きな被害を受けましたが、その時ご自宅も被害を受けたそうです。その時の思いが、今回のコンサートのタイトル「夢と現実のはざまで」に結びついたそうです。・・・夢と現実の狭間で苦悩するのが人間というもの、そして様々な苦悩をも 昇華していくのが作曲家・・・。
最後になりますが、彼女は、東日本大震災の被害者支援のため、入場料の一部を被災遺児の義捐金とされているということを申し添えて置きたいと思います。
#コンサート
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