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2019年11月

2019年11月16日 (土)

京都・円通寺

まだ若い頃訪れて、その美しさに感激した京都市左京区にある “円通寺(えんつうじ)” を久し振りに訪れました。
円通寺の素晴らしさは、何と言っても比叡山を借景とした枯山水庭園にあります!!

雄大な比叡山を一望できる借景は、まさに日本最高の借景庭園だと言えます。
借景とは言うまでもなく、「景色を借りる」というように、庭園の背景に在る景色自体を庭園の一部として取り入れたものです。 

この円通寺は後水尾天皇(ごみずのお てんのう)によって造られました。後水尾天皇は、徳川秀忠、家光時代の天皇で、中宮は秀忠とお江さん(浅野長政の三人娘の一人)との間に生まれた娘です。この天皇は修学院離宮を造った人として知られている文化人なのです。
比叡山の借景を、取り入れるのに相応しい場所を何年もかけて探し回ったと言われています。

Entsu-ji Temple is originally an Imperial villa built by Emperor Gomizunoo in1639. The garden consists of green moss and groups of stones. This is a classic example of dry landscape garden and the most typical extant example of a garden that figuratively “borrows the distant scenery, Mt. Hiei, to form part of its own composition.

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ところで、円通寺は臨済宗妙心寺派の寺院で、後水尾天皇の別荘として建てられた幡枝離宮(はたえだりきゅう)がその起こりです。その後、上皇となった後水尾天皇は、禅院を創建すべく自分の離宮をお寺に改修することにしました。そして1678年に霊元天皇の乳母である文英尼(ぶんえいに)を開基として迎え、円通寺は正式にお寺(門跡寺院)となりました。

かつて、京都には比叡山を借景とした庭園は沢山あったそうです。しかし今、はその景観の殆どが住宅開発で壊されてしまいました。あの枯山水庭園として有名な龍安寺もかつては借景庭園だったそうです。

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2019年11月12日 (火)

”ベルリンの壁”が崩壊して30年になりますが・・・

30年前に見た凄まじいソ連邦崩壊の映像が今でも私の脳裏に忘れずに残っている。それを象徴するのがベルリンの壁の崩壊だった。その時、「米ソ・東西の冷戦が終わり、平和がやって来た」と感じ嬉しく思ったものだ。しかしそれは束の間だった。

今、世界を見渡すと、人間社会は進歩を忘れ、逆に退化したかのように見える。

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グルーバル化の進展による経済的格差の増大、金儲けのためなら何をしても許されるという新自由主義の横行、個人の尊厳、自由、人権よりも国家を重んじる、左右の国家主義の台頭、などなど。

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これらの現象を支えているのが知性を欠いた、自国第一主義や国家主義を掲げる政治家の台頭だ。・・・・・

アメリカのトランプ、イギリスのジョンソン、我が国の安倍首相、中国の習近平、等々・・・

今、知性的な政治家と言えるのは、ドイツのメルケル、フランスのマクロン、マレーシアのマハティールなどごく少数に過ぎない。最近では、旧東欧諸国を初めとして、右翼政治家の台頭も著しい。安倍政権下の日本も例外ではない。

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人間は弱いものだ。特に経済環境が悪化すると、左右の偏狭な国家主義者が、かつてヒトラーがそうしたように、国民の不安を煽り、好戦的な姿勢を示し、対外的な強硬策を演じる。そして国民がこれに無批判に追随する。といったことが繰り返されて来た。このようなことにならないように、我々一人一人が注意しなければならない。

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