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2020年6月14日 (日)

「サヘル・ローズ(Sahel Rosa)」さんのこと

先日、NHK「こころの時代~宗教・人生~ 砂漠に咲くバラのように」に、タレントで女優のサヘル・ローズさん(34歳)が紹介されていた。番組を観て、彼女の波乱に満ちた人生に感動するとともに、涙を誘われた。

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彼女はイラン西部の小さい町で生まれる。イラン・イラク戦争の最中、イラクとの国境近くにあったこの町は空爆により壊滅、13人の大家族の中で生き残ったのは奇跡的に末っ子の彼女だけだった。この時、救護隊ボランティアとしてテヘラン大学から駆けつけていた、後に養母となるフローラ・ジャスミンさんに救出され、孤児院で暮らす。養母は伝(つて)を頼って、彼女を伴い来日。彼女が8歳の時だった。その後間もなく、頼っていた伝との縁が切れ、養母とサヘル・ローズさんは公園でのホームレス同然の生活を強いられる。いじめも受けた。見かねた給食係の女性が二人を自宅に招いて何とか苦境を脱する。また小学校の校長先生は親切に彼女に日本語を教えてくれた。世の中には、いじめる人もいれば、優しく助けてくれる人もいるのだ。


養母のジャスミンさんが、イランを離れる時から肌身離さずに持っていたのは「コーラン」であった。苦しい時はこれを読み耐えた。やがて、サヘル・ローズさんは、園芸高校に進み、ここでは良き友と先生に恵まれた。そして、イランでも放送されていた『おしん』を観たのがきっかけで、憧れていた女優になりたいと、ある機会を得て、芸能界入りする。その後の彼女の活躍は説明するまでもない。


特筆すべきは、彼女が、子どもの時、親切にしてくれた人たちのことが頭から離れず、自分も大きくなれば、恵まれない世界の子どもたちを支援する活動をしたいと、現にアジア、アフリカへ赴いて活動されていることだ。シリア、バングラデシュ、等々(写真参照)。2011年の東日本大震災の時には被災者支援のため現地に赴いておられる。

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