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2020年6月14日 (日)

日本語について

日本語のことだが、日本には最初独自の文字がなく、仏教とともにやってきた漢字に頼り、まず日本語の「音」をそれに近い音読みの漢字に当てて表す「万葉仮名」を用いて、万葉集に見られる和歌などを記していた。

次第に手馴れてくると「くずし字」で書くようになり、やがて漢字の骨格だけとか部分だけを強調して書き始め、ついには今日のような、「仮名文字」を創り出していった。

これによって、漢文では到底表せない、「もののあはれ」というような日本人が持つ独特の感覚を表現できるようになったという。もしも、仮名文字が発明されていなかったら、紫式部の「源氏物語」や清少納言の「枕草子」などが生まれていなかったのだろう。不思議な思いがする。

また、日本語には、ひとつの現象を表わす言葉にも沢山の表現がある。これも仮名文字が発明されたために、もたらされたものであろう。もうすぐ梅雨の季節になるが、たとえば、雨を言い表す言葉は、400あるいはそれ以上あると言われている。比較的よく使われるものを挙げても、

大雨、豪雨、篠の突く雨、土砂降り、雷雨、小雨、細雨、霧雨、小糠雨、時雨、驟雨、長雨、俄雨、氷雨、村雨、夕立、秋雨、梅雨、五月雨、桜雨、菜種梅雨、涙雨、などがある。

梅雨の季節には、紫陽花(アジサイ)が映える

日本語学者・金田一秀穂氏は、多くの語彙、複雑な言葉があるからこそ、日本人の思考力や感受性が育てられてきたと述べ、難しい言葉を敬遠し、ただ「やさしい」だけの日本語を目指すと文化が廃れていくと言われている。まったく同感だ。

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