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2020年7月

2020年7月29日 (水)

中国覇権主義にとどめを

今、中国共産党独裁政権の横暴極まる振る舞いは頂点に達している。

コロナウイルスを発生させた当事国として、コロナ拡散により被害を与えた世界に対してなんら陳謝することもなく、驚くべきことにその逆に、一帯一路などの政策を掲げ、ひたすら覇権主義を露わにし、世界を震撼させている。香港の自由を国家安全法によって実質的に奪い、新疆ウイグルやチベットで少数民族の人権を抑圧し、南シナ海へ領土拡張を行い、我が国の固有の領土である尖閣諸島へも侵略の機会を窺がっている、等々。

中国の覇権主義は今に始まったわけではなく、唐や清、明などの中国王朝時代から続く中華思想体質なのだろう。この体質は、本来ならばこれを否定すべき立場にある共産党独裁政権になってからも変わっていないのだ。

今のロシアについても同じことが言えるが、中国やロシアは、歴史的に見ても、まともな民主主義社会を経験したことが一度もない。中国国民の多くは、生まれてからずっと共産党独裁政権の下での愛国主義教育で、全体主義体制に慣らされ、これが唯一の正しいものと思い込まされ、民主主義というものの良さがわかっていないのだ。最近は監視カメラを配置した監視社会の中で、金儲けにはいくら精を出しても何も言われないが、共産党を批判すれば監獄送りとなるように、言論の自由は全く禁止されている。まるで「檻の中の生活」のようだ。本当に彼らはそんな環境に満足しているのだろうか、という疑問が私にはある。

勿論、西欧文化に触れた少数の人々(中国共産党の良識ある人々を含めて)の中には、現在の独裁者・習近平に異を唱える人々も多数いるらしい。かつて1989年の天安門事件で失脚した中国の胡耀邦総書記や趙紫陽称総書記、旧ソ連のゴルバチョフ氏、あるいはハンガリーでソ連に反抗してプラハの春を演出したドプチェク氏のように、共産党の中にも、民主主義の必要性を認識していた人たちもいたのだ。そのような人が現れてくることを期待したい。

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ところで、このような中国をこのまま放置しておいてはいけない。正すべきだという意見が、ごく最近世界でも西欧諸国や東南アジア諸国から上がっているが、この動きに期待したい、特にアメリカに。だが、今のトランプ大統領に率いられているアメリカ共和党政権にそのようなことを期待することは難しい。何故ならば、トランプは民主主義者を装いながらも、有色人種に対し差別意識を持つ人種差別主義者で、アメリカ国内では、デモを弾圧するなど非民主主義的な行為を行っている人物で、しかも「金が全て」の反知性的な人物だからである。このような似非民主主義者の言うことには説得力がない。日本の安倍首相も、トランプに極めて類似した、知性に欠ける似非民主主義者であることは国民の多くが認めている通りである。

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そこで、期待したいのは、アメリカ民主党・バイデン氏の大統領選挙勝利とアメリカ民主党の躍進、日本では安倍政権の早期退陣だ。これを契機として、自由と人権、弱者のための政治を最高の価値基準とし、新たな民主主義国家の同盟が結成され、中国を初めとする全体主義国家(独裁国家)を封じ込める方向に動いて欲しいものだ。中国国民に対しては、共産党独裁政治の間違いを啓蒙する動きも強めてほしいものだ。

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2020年7月22日 (水)

半夏生の花/世の中の動き

隣家にある半夏生の白い花が今年も時期を違えず咲いています。
長かった梅雨もようやく終わりに近づき夏がやって来ました。
半夏生とは、夏至から数えて11日目、田植えを済ませた農家が休息をとる日。七十二候のひとつ。

「垣間見ゆる隣家の白き半夏生 眩しく光る夏来らしかな」
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自由な香港が消え去ろうとしています。しかし民主化指導者・周庭さんが言うように、希望を失わないようにしたいものです。中国の一党独裁政治は、いつまでも続くわけではありません。何時かは破綻するでしよう。それは、歴史が教えてくれています。

「香港に恐怖政治が忍び寄る」
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相変わらずの安倍政権。出てくるのは、国民から乖離した政策ばかりで、全て選挙対策。Go To キャンペーンも然り。

「Go Toは健康よりも票集め」
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森友事件で亡くなられた赤木俊夫さん「公文書改ざんは僕がやらされた」と命を絶つ。夫は亡くなった日の朝、私に「ありがとう」と言ってくれましたと、妻・赤木雅子さん。涙を誘う。一方、当事者である安倍首相は涼しい顔。許せない!!

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2020年7月13日 (月)

「侘び然び」とは? 両者の違いは?

<「侘び・寂び」とは? 両者の違いは?>
What is Wabi&Sabi? What is the difference between them?

「侘び・寂び」は、日本人なら誰でも知っている言葉であるが、その真の意味はあまり理解されていないのが現状であると思う。ましてや外国の人に説明するとなると、難しさが増す。今、まとめようとしている本(日本語&英語)の中でも、「侘び・寂び」について触れるが、私が納得できると思った説明の概要の一部を記したい(この内容は、添付の写真にある森神逍遥氏の著作に基づいている)。

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多くの日本人は、「わびさびとは何か」と問われた場合、「侘び寂び」の心とか感性は何となく身についてはいるものの、外国人に聞かれて明確な言葉で説明できないのが現状である。というのは、日本人は知的な言葉で、これについてしっかりと学んだこともないし、また学ぶべき書物もないからである。

さて、「侘び、寂び」とは何かであるか? 簡潔に述べると、「侘び」は貧困から出てきた概念でその貧困性のなかにある枯淡の趣を見出すことで生まれてきた美意識である。言語的には「わび」とは、自分の意の儘にならぬ様を言い、悲観する、辛く思う、寂しがる、困窮する、などがイメージされる。ただ「わびしい」だけでは侘しいから、その状況を克服する形で見出されてきたのが前向きな諦めであり、いまを足る知足の意識だった。それはその人物の心に誇りを与えることが出来た。我が国には「清貧」という言葉があるが、この清貧という言葉こそ、侘びを最も的確に表現するものの一つと言える。この言葉には貧しくとも心豊かに、苦悩しながらも清廉潔白に生きる姿が思い描かれる。侘びを貧乏からの卑しい思想と言う人がいるが、そんな人は風雅を理解できない人である。貧しい、着る物もない、食べるものすらない、という侘しさが高い知性によって深められ、達観によって昇華されていく。それこそが「侘び」の世界である。この侘び感を味わい得ることが出来ない人に、坐禅はできない。侘び感には諦めが求められるからである。
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これに対し、「然び」は、古めかしい、老いてゆく、閑寂さなどから出てくる美意識である。「然び」は内側から価値あるものが滲み出る意味で、また寂しいの寂びでもある。一般には仏教の影響もあって、寂の字を用いる。元々は、「さぶ」(荒(さ)ぶ、然(さ)ぶ、寂(さ)ぶ)という、荒れる、古くなる、苔むす、色が褪せる、寂しく思う、などがイメージされる語である。この「然び」には、もうひとつ、金属が錆びるの錆びの意味合いがある。だから、錆びついていく、古めかしくなっていく、「渋み」が出た骨董品という意味合いがある。しかし、「然び」という時には、単なる侘しいとは異なる、“寂しい”という意味がある。しかし「然び」に、この「渋み」の意味が加味されたことでにより、後世この概念が重要な美意識となって文化人を魅了することで、「侘び然び」を低次元へと引き落とすことになった。

何故ならば、「侘び然び」の本義が理解できていない文化人の大半が、手っ取り早く、誤解して持ち込んだのが「渋み」であった。しかしこの誤解こそが後に「侘び然び」を世界に広めるきっかけとなったのだから、皮肉なものである。この誤解された「渋み」は「カッコイイ」に過ぎなく、真実の「渋み」とは違うのである。その意味で、利休の大成した「侘び茶」は不自然なものである。しかし、その様式美は評価されてよい。しかしこの辺りから、「然び」は表面的な美意識を強調するものになってしまし、本来の価値を見出さずにいるのではないかと、森神逍遥氏は述べている。

「然び」は「侘び」を背景として人々の目を慰めるものと考えればわかりやすい。例として、「みすぼらしい一軒家(侘び)に漂う香のかほり(然び)や鮮やかな一輪挿し(然び)」から感じられる風情を思い浮かべると、「然び」と「侘び」の関係が理解しやすい。・・・・・・・・

・・・・・・利休が追求したのは侘びを演出として用いた「然び茶」であったと森神逍遥氏は述べている。・・・・・森神逍遥氏は、「さび」は「寂び」と書きならわす習慣があるが、「侘び」と「寂び」に明確な差異を付けるには、「然び」の方が妥当だと述べている。

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2020年7月 9日 (木)

演歌歌手・山内惠介さんのこと

<演歌歌手、山内惠介さんのこと>
演歌歌手の山内惠介さんのことだが、最初はあまり好感を持てなかった。どことなく、ちゃらちゃらしていて、ミーハー的なファンに囲まれているのではないかと・・・・。しかしそれは間違っていた。私の誤解であり、人を見る目がなかった自分を恥じた。

彼は、明るく、率直で、嫌みのない歌手である。最近は彼が歌っている姿をテレビで見かけると釘付けになることが多い。彼は、上品な物腰から「演歌界の貴公子」と呼ばれる。その通りだと私も思う。ある時、今から惠ちゃんのコンサートに行くという、おばさんグループが賑やかに話されている会話を聞いた。おばさんたちの彼に対する本気度が理解できた。

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先日、朝日新聞の「かあさんのせなか」に彼が掲載されていた。苦労人だ。三人兄弟の末っ子で、お母さんに愛情いっぱいに育てられた。美空ひばりのファンだった母の影響で、物心ついた時にはひばりの歌を自然に歌えたという。カラオケ大会で優勝して、作曲家、水森英を夫氏の目に留まり17歳でデビューするが、なかなか目が出なかった。大晦日、帰郷して、皆で紅白歌合戦を見ようとするが、みんな、自分に気を遣って誰も来ない。しかたなく一人で、2階の小さいテレビで見て、早く両親を喜ばせたいと思ったという。そして、デビュー15年でやっと紅白出場が決まり、両親が揃って見に来てくれたと。

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2020年7月 5日 (日)

自由な香港の終焉。香港は、中国は、どうなるのだろうか?

香港民主化運動の女神と言われた周庭(Agnes Chow)さんが、中国共産党政権の独裁者・習近平による「香港国家安全維持法」の一方的制定を受けて、運動から退き忽然と消えた。

彼女がツイッターで呟いた最後の言葉、「絶望の中にあっても、いつもお互いのことを想い、私たちはもっと強く生きなければなりません。生きてさえいれば、希望があります」は痛々しく私の胸に響いた。

 

昔のことになるが、米ソ冷戦が終わり、東欧の全体主義国家が崩壊した時、人間社会は良い方向に向かうだろうと言われていた。しかし今は悪化の一途を辿っている。安倍政権下の日本、トランプ政権下のアメリカ、そして香港、中国、ロシア、等々も含めて。

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香港はこれからどうなるのだろうか、また中国そのものはどのような道を歩むのだろうか?このまま行けば、習近平がますます権力を掌握し、中国社会は密告政治による監視社会の様相を強めるだろう。中国国民は、政治的に自由な発言は厳しく取り締まられているが、いくらお金を儲けて金持ちになっても全くお咎めがないという。このように諸事に何の疑問も呈さず、人生における何らかの目的もなく、ただ政府の言いなりになって、平凡な生活を送るだけでの、監獄にいるような、檻の中に入れられた動物のような生活に、中国国民は満足できているのだろうか?


中国共産党の中には、習近平とは異なった意見を持った人間的な人物も多くいるはずである。彼らの中には、「市民の自由がない社会に活力は生まれない。いずれ世界の潮流からかけ離れ、取り残される。監視社会の下では、人々の創意は失せ、文学や哲学などの人間性を高めるに寄与する学問の価値は無視され、その結果、芸術などを含む文化的活動は死滅するだろう。その結果として、経済そのものも行き詰まるだろう」と語る人もいる。

かつて中国にも民主化のチャンスはあった。ソ連において、ゴルバチョフ氏が1965年以降、ソ連の民主化を進めた後、1986年、総書記に就任した胡耀邦氏とその後に就任した趙紫陽氏は民主化を進めたが、鄧小平ら保守派の抵抗に遭い失脚。その後、天安門事件が起こり、民主化運動は弾圧された。この時、民主化がそのまま進んでいれば今の世界は大きく変わっていたであろう

中国の改革は、内部からの良心的人物の台頭による民主化以外は不可能であろう。習近平の失脚と良心的人物の台頭は、それほど遠くない将来、実現するのではないかと期待したい。

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中国は今、コロナ感染により世界に甚大な被害を与えたにもかかわらす、謝ることもなく、一帯一路などと称して、自国内のチベットやウイグルは言うに及ばず、世界を制覇しようと、覇権主義を剥き出しにしている。世界は強調してこれに立ち向かわなければならないが、本来なら、ある程度頼りにするべきアメリカだが、トランプという、知性に欠け、金が全てで、自由とか人権には全く関心を持たない愚かな人物が大統領である間は多くを望めない。いち早い民主党バイデン氏の大統領当選を期待したい。そして日本ではトランプとよく似た人物・安倍首相の早期の退陣が望まれる。

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