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2020年11月 7日 (土)

日本人は虫の声を聞くことができる

皆さん、次のようなことをお聞きになったことがありますか?
虫の鳴き声を「声」として認識できるのは、世界で日本人とポリネシア人(以下「日本人型」と呼ぶ)だけだという。その他の人(西洋人は言うに及ばず中国人・韓国人など全ての民族、以下「西洋人型」と呼ぶ)には、雑音としか聴こえないのだとのこと。(東京医科歯科大学・角田忠信氏)。
人間の脳には、右脳と左脳があって、右脳は音楽脳とも呼ばれ、音楽や機械音、雑音の処理を、一方左脳は言語能とも呼ばれ、人間の話す声の理解など、論理的・知的な処理を受け持つ。ここまでは日本人型も西欧型も同じである。
ところが、虫の声を、彼らは、機械音や雑音と同様に音楽脳で処理するのに対し、日本人は言語脳で受けとめるというのだ。日本人は虫の鳴き声を「虫の声」として聴いているのだ。
更に興味深いことは、日本人でも外国語を母国語として育てられると西洋型となり、外国人でも日本語を母国語として育てられると日本人型になってしまうというのだ。血筋すなわち人種の違いによるものでなく、「日本語の脳」というべきものなのである。
 虫の鳴き声だけでなく、母音、泣き・笑い・嘆き、虫や動物の鳴き声、波、風、雨音、小川のせせらぎ、邦楽器音なども、日本人は言語と同様の左脳で聴き、西欧人は楽器や雑音と同じく右脳で聴いている。ありとあらゆる自然物に神が宿っているという、自然を愛(め)でてきた日本人の自然観に合致している。
「虫の声」という童謡(文部省唱歌)は、我々が子どもの頃から親しんできた歌である。日本には「虫の鳴き声に聴き入る文化」があることを物語っている。
「あれ松虫が、鳴いている/ちんちろ ちんちろ ちんちろりん/あれ鈴虫も、鳴きだした/りんりん りんりん りいんりん/秋の夜長を、鳴き通す/ああおもしろい、虫のこえ」
自然音を言語脳で受けとめるという日本人の生理的特徴と、擬声語・擬音語が高度に発達したという日本語の言語学的特徴と、更に自然物にはすべて神が宿っているという日本人の自然観とが、見事に我々日本人の中に揃っているのである。
日本人は‼️いままで何となく、西欧人が論理的であると言われてきたのに対し、情緒的である‼️と言われてきたが、それは、この「虫の鳴き声に聴き入る文化」との関係があるのではないか。」と思われるのである。
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